休職長期化や休職の繰返しを人事としてどう対応するのか(2)
こんにちは、リヴァの伊藤です。
先週、日経ビジネスオンラインで紹介されました。→こちら(顔写真やばいですけど・・)
弊社のような小さい会社を記事にして頂けるなんてありがたいことです。
薬と休息だけでなく、弊社のような取り組みが世の中に広がるよう引き続き頑張りたいと思います。
さて少し間が空いてしまいましたが、前回の続きをお伝えしたいと思います。
昨年末に中央大学大学院経営戦略課で人事の方向けのセミナーを実施しました。
その後半をお伝えしたいと思います。
1)休職中の社員の過ごさせ方、会社の対応
2)復職の材料、判断
3)復職後のフォロー
上記の2)について、
復職に関してよくある事例として、
①本人がお金の問題等(生活苦)もあり、焦りだす。
②主治医に復帰を訴え、復職可の診断を取り付ける(病状としては回復している)
③産業医との面談でも主治医からOKもらっていること、体調は回復したことを訴える
④人事として、主治医や産業医がOKを出しており、本人も回復したことを訴えていることから復職させる
上記のような事例は、よくあることだと思います。
問題は、復職に関しての主な判断材料が本人の証言になっていることです。
主観的ではなく客観的な材料(データ)で復職の判断をすることで、無理な状態での復帰防止につながると思ってます。
職場に戻れるのかどうかは、
薬や休息によって症状が安定しただけでは難しい場合が多いです。
主治医で確認出来ることは、症状が回復しているかどうか。
職場のようなストレスが大きい環境に対して、対応が出来るのかどうかは
診察だけでは限界があります。
復職支援施設では、活動レポートをつけているところが多いです。
つまり専門家が客観的な立場で、出席率をはじめデータをとっていくわけです。
弊社でも本人と支援スタッフそれぞれが日報、週報、月報とつけております。
だいぶ症状が安定してきて復帰が近いと思われる人であっても、
出席率95%以上というのは、なかなか難しかったりします。
復帰後というのは、100%が基本となってきますから
ストレスがかかるような状況において毎朝決まった時間に来るというのは、
うつからの職場復帰直後においては、けっこう難しいハードルとなります。
弊社を利用している方でも、復帰が近くなって少々無理をしたことで、体調を崩し勤怠が少し安定しないケースがありました。
弊社としてはもう1か月様子をみて(利用を継続して)、復帰後のフルタイム勤務に耐えれるようすべきとレポートにコメントし、産業医との面談時には、本人からも弊社とのやりとりを産業医に伝えてもらっております。
大事なのは、再休職をしないこと。焦ってはダメです。
ストレスがかかった時に、体調を崩さないかどうか。
復帰してから崩して遅いのです。
前回もお伝えしておりますが、一人でストレスがかかる状況は作りにくいので、集団でのコミュニケーションをお勧め致します。
人事としても、本人からの証言だけでなく客観的なデータも復職判断の材料とする。
また復職支援施設な第3者機関と情報交換することで、より適切なタイミングでの復帰につながるはずです。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回は復帰後のフォローについてお伝えしたいと思います。
宜しくお願い致します。