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うつ病などの精神疾患に関して、世間ではまだまだ誤解が多く、また知られていないことが沢山あるように思います。そのことがうつの方を増やしている1つの原因になっているとも言えます。誰でも精神を患う可能性はあり、それは自殺にも至る恐い病気です。1人でも多くの方に理解して頂けるよう、医療・福祉・企業側のバランスよい視点を心がけて執筆していきます。

休職を繰り返さないために【ケース事例:Bさん】

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こんにちは、リヴァの伊藤です。
先週の土曜日に、初めて都電荒川線に乗ってみました。車内はお年寄りの比率が高く、想像以上に混雑しておりました。高齢の方に席を譲る若い方もとても多いのが印象に残りました。見ていて清々しい気持ちになります。いいですね!
さて、前回はBさんのケースをお伝えしました。
双極性2型という症状ですね。うつ状態と躁状態が繰り返される症状です。
復帰して順調と思われたBさんは、数カ月もすると再びうつ状態となり会社へ行けなくなってしまいました。
このようなケースはどういった対策が考えられるのでしょうか。
実際に双極性2型の方の支援をさせて頂いたケースから考えるポイントは3つ
1)本人・周りが疾病を認識すること
2)躁状態になるきっかけを把握すること
3)躁状態にしないための行動を身につけること
もちろん医師の指示に従い、服薬していること前提です。
そしてうつ期は治療をしっかりと行うことは重要です。
1)本人・周りが疾病を認識すること
まずはここが回復への第一歩です。躁状態の時は、本人は爽快感がありますし本来の自分と思っていることが多いです。また周りもうつと違って分かりにくいので、認識しづらいです。躁状態は本来の自分ではなく、それよりも少し落ち着いたくらいが本来の状態です。薬を勝手にやめてしまったり、治ったと思って病院に行かなくなるのは再発リスクを高めることになります。ご家族や周りの方の症状に対する理解も重要です。
うつ状態を経験されている方が復帰後、イライラしたり、仕事を猛烈に頑張ってしまったり、衝動的に買い物を沢山してしまったなどがあった場合は、双極性かもしれないので、医師に相談してみるのもよいと思います。
2)躁状態になるきっかけを把握すること
躁状態になってしまうとなかなか周りの意見を受容れづらくなってしまいます。そうなる前に、徐々に気分が上がるきっかけ・変化をご本人と周りが気づいていくことが重要です。上がるポイントを自覚することで、大きく上がらずに過ごせることが多いです。
・彼氏/彼女とケンカすることが多くなった
・ネットへの書き込みが増えた
・クレジットカードなどの利用額が増えた
・夜になっても目が冴える、睡眠時間が減った
など人によって違いは出てくると思います。相談員などと一緒に考えていけるとよいと思います。気分の波を把握するため、その日の気分等を数値化して日々つけることも状態の変化を知るポイントとなります。
3)躁状態にしないための仕掛けを構築すること
上がってきていると感じた時に、どうすれば上げないように出来るのかを本人なりにリストアップしておきます。
例えば、
・ツイッターへのつぶやきが多くなってきたら周りから知らせてもらう
・相手からの指摘は受け入れるようにする
・クレジットカードや買い物の記録をとる
など人によって、その特徴はあります。どういうことをやると、上げずに済むのかはやりながらリストアップしていく必要があります。
あまり上げなければ、あまり下がらない。わたくしが見てきた双極性の方は、その対応で割とうまくいっております。今でも、ニュートラルの状況を維持できております。もちろん服薬は重要ですし、きちんと継続しております。
集団でトレーニングすることで、体調や気分の変化から行動に表れた時に気づきやすくなりますし、日々体調の変化を記録していき、バイオリズムの見える化していくことがより躁状態への変化を抑えやすくなると思います。
何よりも周りが理解してあげないと、症状によってイライラしてしまうこともあるわけですから、孤独になっては本人にとってはより辛い思いをすることになります。
まとめると、
1)双極性の可能性がある場合は、医師に相談をする
2)服薬を継続する
3)本人・周りが双極性の疾病を理解する
4)躁状態への移行兆候を把握する
5)躁状態へ移行しないための行動制限をかける
躁状態だけでなく、うつ状態に入る時にも同様です。
最後までお読み頂きありがとうございます。
次回も宜しくお願い致します。
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