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物事をナナメから見る、下町のIT屋

ももや

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今日、銀座へ打ち合わせで行きました、有楽町駅から出て、マリオンの方面へ歩いていくと、商店街があります、この商店街が再計画とかでほとんど店閉めをしていました。

私の父は生前朝日新聞に勤めており私が子供の頃、会社へ、やれ給料を取りに行くだの忘れ物を取りに行くだので、良く連れてこられた場所です。
生意気ですが私にはこの街、銀座は子供の頃を思い出させる懐かしい場所です。

今では、有楽町マリオンになってしまいとてもきれいですが、昔はこの商店街も汚く、朝日新聞東京本社の中はタバコの煙りが充満していて、タバコやインクの匂いで臭くて仕方なかった覚えがあります。また、どの机も紙が山のように詰まれていて、私の父は社会部の記者だった為、行くとおっかない変なおじさん達が、おおー、せがれかーとか、息子かーとか、言われて頭をぐしゃぐしゃにされていじられていました。

子供ながらに恐ろしいところだここはと感じていました。

当時、父がたまにその朝日新聞へ向かう商店街の喫茶店でコーヒーやオレンジジュースを飲ませてくれました。
その喫茶店に入る事が私は大人になったような気がしてとても嬉しかったことを、覚えています。

その喫茶店の名前は、「ももや」、朝日新聞が築地へ移転する際に一緒に築地にも店を出すくらい朝日新聞ご用達の店でした。

私の父が他界して約10年、こんな雨の日に銀座を歩いていると、今日はなんとなく「ももや」のコーヒーが飲んで見たいと思いました。
そして父に元気でがんばってやってる事を報告したいなーと思いました。

私もサラリーマンをやめて独立して3年になりまして、
つらいこともあり、よく有楽町の喫茶店に一人で行ってました。

2年ほど前に、ふと見上げたマリオンの前で、偶然に見つけました。

本当に偶然に

http://homepage3.nifty.com/cafemania/01cafe/gnza05_momoya.html
http://www.kanshin.com/keyword/295634

ここ2年ほど通いつめたのですが、今月2007年4月28日で創業58年に終止符を打つそうです。都市再開発ってやつですね。
自由経済の時代、競争力の無い物は、時代の流れに洗われるのは仕方ないことですが、なんか、ちょっとさびしいものです。

つらいときなどは、ここ数年はよくここで一人でコーヒーを飲んでいます。なんか、15年前に植物状態になり、5年後に他界したオヤジの匂いがするようでした。

そこに行くと、また、がんばろうって気がしてました。俺も、親離れしないとな~
この店が閉店するって、なんか、運命的な気がします。
今年は、独立して一番つらいと言われる最初の3年間が終わります、一番辛い時期に、この店と再会し、ある程度会社が機能し始めた頃に、この店は58年の歴史を閉じる、俺にはもうオヤジの支えが要らないって、もう一人前だって事なのかな。

以前の文章ですが、ちょっと時期的にいいかなと思い載せてみました。

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