オルタナティブ・ブログ > 古参技術屋の見聞考察備忘録 >

アジャイルや機械学習、リーンシックスシグマなど、日々の仕事の中で見て聞いて感じた事を書き留めています。

最高速度と燃費、CO2排出量の関係

»

僕は毎日燃費を気にしながら自動車を運転しています。片道約30キロの自動車通勤で、行きの燃費はどれくらい、帰りの燃費はどれくらい、ガソリンタンク満タンの平均燃費はどれくらい、と結構気にしながら運転しています。

最近の車はダッシュボードに燃費が表示されるので自然と燃費に目が向いてしまうのですが、燃費を気にする理由は他にもあります。それは出勤前に通っているYMCAで毎朝会うおじさんです。ロッカールームで「おはよう」と挨拶する代わりに、「今朝の燃費はどれくらいだった?」といちいち聞いてくるのです。彼はトヨタのプリウスに乗っているので、自分の車の燃費が良いこと自慢したいのかもしれません。

僕が通勤する片道約30キロのうち、その半分は高速道路です。しかも早朝4時半ごろに通勤しているので一般道路に降りても渋滞はなく、とてもスムーズです。春から秋にかけて気温が10℃を超えれば、朝(行き)の燃費はリッター20キロを超えることもあります(トヨタ・カムリ)。

そんな朝、YMCAのプリウスおじさんに「今朝はリッター22キロだった」というと、おじさんは如何にも悔しそうな顔をします。プリウスよりもエンジンもボディーも大きくて、しかもハイブリッド車でもないカムリが、プリウス並みの燃費を出すことが許せないのです。そもそもプリウスおじさんはYMCAのすぐそばに住んでいて、プリウスの特性を活かせるような走行環境ではないので、プリウスもカムリもあまり燃費がかわらないのです。

燃費を決める走行速度

毎日燃費を気にしていると、何が燃費を左右するのかが大体分かってきます。僕の通勤では気温と高速道路での走行速度が燃費を決める重要な要素になっています。

ここの気温は夏は36℃を超え、冬はマイナス30℃まで下がるので、夏と冬では燃費は2割程度違ってきます(もちろん気温が高い方が燃費も良い)。これは自然任せなので仕方がありません。

高速道路では、走行速度が96km/h(60mph)を超えると燃費がガクンと落ちてしまいます。それが分かっているので、僕はできるだけそれ以上の速度では走らないようにしています。

しかし高速道路には「流れ」というものがあるので、自分だけゆっくりと走るわけにはいきません。高速道路が流れている時はその流れに乗って僕も速度も上げるので、当然燃費も下がってしまいます。流れに乗った朝は「きっとYMCAのプリウスおじさんは勝ち誇ったような顔をするのだろうな」などと考えながらYMCAに向かうことになります。

一方、高速道路でゆっくりと走っている車を見つけると、その車の後ろについて僕もゆっくりと走ります。「高速道路の流れを悪くしているのは前を走っている車であって、僕ちゃんじゃないもんね」と思いながら、一方では「今朝の燃費はかなり良くなりそうだ。プリウスおじさんの悔しがる顔が見れるかもしれない」などと考えながらYMCAに向かいます。

高速道路の最高速度

燃費の事を考えれば高速道路はできるだけゆっくりと走りたいのですが、ウィスコンシン州周辺の高速道路の最高速度はここ数年の間に次第に高くなってきています。ついこの間までは最高速度が96km/h(60mph)だったのに、いつの間にか105km/h(65mph)に変わっていて、気が付くと112km/h(70mph)になっていた、なんてことがあちこちで起こっています。

少し調べてみると、アメリカで高速道路の最高速度が初めて定められたのは1974年で、当時ニクソン大統領が石油価格の急激な上昇に対処するために、最高速度を89km/h(55mph)に定めたそうです。その後は石油価格が下がったので、1980年には最高速度が105km/h(65mph)まで許されるようになり、さらに1995年には州の独立性を認めて、各州で最高速度が定められるようになったようです。今では最高速度137km/h(85mph)まで許す州もあるとか。

これは「全自動車の総ガソリン消費量を抑え、CO2排出量を削減し、地球温暖化を防止する」という全人類の使命に反するし、交通事故だって増えるだろうと思うのですが、自由を求めるアメリカはそんなことにはあまり興味がないようです。しかしアメリカだけの話かと思ったら日本でも最高速度を120km/hに上げるそうなので、もしかしたらこれは石油メジャーの陰謀なのではないかと、つい疑ってしまいます。

走行速度とCO2排出量の関係

石油メジャーの陰謀論を唱える前に、自動車の走行速度とCO2排出量との関係を表したグラフがないかどうか調べてみました。するとインターネット上には以下のようなグラフがたくさん見つかりました。調査対象とした車の種類などによって数値は違うのですが、どれもほぼバスタブ(風呂)カーブを示していて、自動車の走行速度とCO2 排出量の関係は同じでした。

Speed and CO2.PNG

グラフは、通勤から得た僕の経験とも一致しています。ではなぜ高速道路の最高速度を上げるのでしょうか。やはり石油メジャーの陰謀なのでしょうか。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する