カスタムIEMを自作:マルチBA
まだまだ続く、カスタムIEM自作ネタです。まあ、こういう話題はある程度まとまっていた方が必要な人には調べやすいと思いますし!?
1号機はここで書いたように、初回ということとダイナミック型は面倒ということで未だに完成していませんが、2号機は毎日の通勤で快適に使っています。
2号機はシングルBAで作成しましたが、やっぱりマルチBAも・・・と考えるのは当然ですね。Knowles GK-31732という、3ドライバとネットワークが一体化されたユニットを買ってありました。高音側の小さいものが2ドライバが元々くっついて出口が1個になっているのでわかりにくいのですが、2個がくっついた状態でTWFKとして販売されています。2個が同じものではなく、WBFKという高音ドライバーと、FKというフルレンジがくっついているようです。さらに、大きなCIという低音用ドライバーが合体したものです。ネットワーク回路では低音用には4.7Ωの抵抗がはいり、高音用には容量は見ていませんがコンデンサーが入っています。
TWFKがそれなりに高価なドライバですので、このGK-31732も1個で5000円を超えるくらいします。
出口が2個ありますので、チューブを2本つけます。
2本の出口はそのままイヤホンの出口まで2本のままにしました。音響フィルターは白(680Ω)と赤(2200Ω)にしました。
なお、シェルを作る際に高さを増やさなかったので、このユニットでもチューブをできるだけ曲げないようにすると入りきらず、シェルを少し削って無理矢理入れました。薄い方が耳に装着した際に見た目はスマートですが、取り外しが面倒なこともあり、もう少し高さは確保しておく方が良いです。今後のために型を再生系してメス型再取得する予定です・・・。
さて、ここまでくれば後はフェースをどう仕上げるかを楽しみながらの作業ですし、このままでも音は聴けますので、のんびり進めても良いのですが、なんとなく急いでしまうのですよね・・・。今回も2号機同様、貝を使うことにしました。
ロゴはインレタではなく、100均で売っていたネイルアート用のシールで。MとKだけたくさん欲しいところですが・・・。
今回はフェースは少し小さめに作ったので、UVレジンでの接着面が広く取れて丈夫そうですが、見た目はもう少し丁寧に仕上げれば良かった気もしますねぇ。毎度のことですが。
シェル全体を今回も薄いブルーで着色したUVレジンでコーティングしてあります。どうしても作業中に指紋などがついてしまい、ピカピカにするには最後にコーティングしないとダメなので・・・。
シェル内側ももう少し丁寧に仕上げると良いと毎回思うのですが、今回もドライバを収めるために後から削ったりしてのでイマイチです。
さて、夜中には出来上がったので、早速通勤で、と思ったのですが、コーティングが完全に固まる前に使うとまた指紋がついたりしますので、窓辺に置いて日光を宛ながら1日放置します。なんとなく、UVレジンの臭いがするうちは固まったように見えても指紋がつきやすい気がします。
周波数特性はこんな感じです。見事なドンシャリです。好みによっては低音がモコモコしすぎると感じる人もいるでしょう。赤フィルターをオレンジフィルターにしてみても良いかも知れませんが、私はドンシャリ好きなので。
2号機と比べるとワイドレンジですね。バランスは2号機の方が良いですが、個人的には聴いていて楽しいのは、3号機かも知れません。いずれにしても2号機のドライバは小さくて安いのに音が良くてハイCPですねぇ。
実質3ドライバで似た構成のUltimate Ears TripleFi 10proと比べてみました。10proは低音2ドライバ+高音1ドライバです。ドンシャリの10proより3号機の方がさらにドンシャリです。
ドンシャリといえば、手持ちではUltimate Ears SuperFi 5EBですが、これは似た感じですね。5EBはダイナミック型+BA型です。5EBは少し能率が低いのですが、カーブはとても似ていますし、聴いた感じも似ています。高音の伸びが3号機の方がよいので、より好みです。
ということで、このドライバはあまり良くない評判も多いのですが、私としてはとても気に入りました!