万年筆趣味の深み・・・?
相変わらず仕事も忙しいのですが、こんな時には趣味のオタク話で気張らしでも。。
私はかなり多趣味と言われますが、基本的には「買い物」「分解」「収集」というキーワードが含まれている気がします。同じお金を使うという行為でも、「飲食」「旅行」「鑑賞」など、ものとして残らないものにはあまり執着しない傾向があります。こどもの頃からなので仕方ありません。
昨年11月頃、若い頃に買ったモンブラン144の手入れをしようとしたらペン芯を折ってしまい(当時のブログ)、なんとか復活させたあたりから少し万年筆へのこだわりがよみがえってきて・・・
昨年12月頃、少しは年相応に綺麗な字を書かねば、と、筆ペンを買ったのですが(その頃のブログ)、これがさらに万年筆への思い入れの後押しをし・・・
ついに3月末頃にモンブラン149を買って(その頃のブログ)、分解工具を作ったりして、さらに、「萬年筆研究会」に参加(その頃のブログ)したので、万年筆熱が完全復活した感じです。
ということで、熱中してしまうととことん行くので、1950年代のモンブラン146を入手し(その頃のブログ)、そして、このペリカン100nと、トントン拍子に増えてしまったのでした。。
今回は保証も何もない委託品で、ピストンの調子も悪く、その代わり相場よりは安めで入手したものです。まあ、分解していじるのも趣味ですから、多少調子が悪いくらいの方が長く楽しめるのです。
今回は手に入れてすぐにペン先の写真も撮影しました。エボ焼けが渋い感じです!
不調のピストン。樹脂製ですが、表面が傷んでしまっています。
ペン先をばらします。ペリカンは分解が簡単にできるようになっていてよいです。
ニブの裏にもエボ焼け。見た目はこのままの方が渋いのですが、私は実用するので、磨いてしまいます。
ピカピカになりました。ピストンはとりあえず表面のささくれのようなものを除去して、シリコンオイルを塗って使えるようにしました。
ペリカンのインクを入れて、問題なく使えて満足です。インク漏れもありません。
100nはモンブラン146よりも小さく見えますが・・・
キャップを後ろにはめると146より長くなります。もっとも、これはキャップの差し込みが少ないということで、古いセルロイド製のキャップには辛いのもで、1カ所ひび割れています。これの修理はまた別の記事で紹介する予定ですが、セルロイドの修理はとても面倒です。
とりあえず、ドイツ製ばかり4本の万年筆のペン先です。モンブランに比べるとペリカンはペン先が柔らかいといわれていますが、時代やモデルにもよるようです。
144はやはり小さいですね。この144は両用式ですが、古い時代のピストン式の144もこんなに小さいのですかねぇ・・・?
1950年代の146はとてもしなるものが多いらしく、私のもとにかくよくしなり、太い線幅の文字も簡単に書けます。1970年代の149もEFの割には太い字も書けます。144はMだと思いますがほぼしならず、線幅は一定。その代わりとても滑らか。ペリカン100nはFですが、149よりややしなる感じでしょうか。
胴体が綺麗ですが、100nの最終タイプくらいで、これは樹脂一体成形。初期はセルロイドだったそうです。キャップはセルロイド製です。
今のペリカンは縦縞模様というイメージですが、100nの頃はマーブル系でした。この後のモデルから縦縞になっていくようです。
さて、100n購入と同時に海外にピストンのシールを注文しておいたものが届きました。これはアメリカからです。実はもう一つイギリスにも注文してあるのですがそちらはまだ届きません。上に書いた応急処置でも全く漏れていなかったのですが、一応交換することに。
左が元のもの。緑は少し径が大きめで、白がこのモデルに合う書かれているものです。コルクタイプ交換用にOリングも付属してきました。元のものと少し形状が違いますが(イギリスに頼んでいるものは似ている)、こういうものがペリカンからではないものの、販売されているのがペリカンのよいところで、ペリカンはパーツをいろいろなモデルで共通化してあるからだそうです。モンブランはモデルごとに異なるパーツが多く、誰かが作ろうと思っても種類が多すぎて元が取れないのでしょうね。
サイズは白いものでピッタリでした。ピッタリというよりむしろキツ目です。シリコンオイルを塗らないと滑らないくらい。
応急処置よりは安心できる状態です!
細字で使いやすいので、毎日会社にも持ってきています。
実はペン先調整をあれこれいじりすぎて、とくにスリット調整をやり過ぎて、一時はほとんど使い物にならないくらいにしてしまったのですが。。何事も痛い目にあいながら、それを乗り越えていくことで理解が深まるものです。それを無駄な時間と考えるか、あるいは集中できて気晴らしになると考えるかは、人によって違うでしょうねぇ。毎晩指先をインクで青くして、ペン先を付けたり外したり・・・家族も呆れていることでしょう。
===2015年5月2日追記===
イギリスからの荷物もアメリカの倍の日数で届きました。シールが2個と、1950年代モンブランのピストン用の部品です。
左の2個のアメリカからの部品に比べると、右から2個目の本物に似ています。
ということで、イギリスからの方にしておくことにしました。ちなみに、どちらも漏れたりせず、全く問題はない感じです。