万年筆の話題など:モンブランの破壊と復活・・・
昔から多趣味な私ですが・・・
ペンは昔から大好きで、若い頃に買ったカリグラフィーセットなどが今でも大事にとっておいてあります。
先日、近所のまるひろ百貨店内の文房具コーナーでKawecoの特設コーナーがあり、なんとなく欲しくなり、まずはボールペンと革ケースを買ったところ・・・
万年筆・インク式ボールペン・カリグラフィーセットを買ってしまいました。まあ、それほど高いものでもないので。。
Kawecoは基本的にインクカートリッジを使う仕様なのですが、昔からカートリッジは苦手で(貧乏性なもので)、コンバーターを使ってボトルインクを使いたいと思ったのでした。Kawecoはヨーロッパタイプのショートなのですが、ショート用のコンバーターはなかなかないもので、上の2つはKawecoのコンバーターなのですが国内では見つからず、eBayでUSから。ボールペンと下の2つはヤフオクで買ってみたのですが、下の2つはKawecoには口が大きすぎて駄目。ボールペンにはなぜかモンテベルデ用のショートがピッタリでした。万年筆に使うとちょっと緩い感じです。
せっかくなので、インクはルビナートの香り付きを、と思ったら、意外とどこも売り切れで、何とかよく使いそうなブルーブラックとブラックを見つけたのでした。ブラックはどこにもなく、小さいビンをやっとみつけ、しかも割高だった気が・・・。
Kawecoのスポーツシリーズはクリップも別売りであるので、ロゴのカラーに合わせて揃えておきました。スポーツシリーズの実物は安っぽい感じのプラスチック製ですが、クリップをつけるとちょっと高級感が出ます。
カリグラフィーは昔練習したので、今でも手本を見ればそれなりに書けます。
インクのボトルを見ているだけで嬉しくなるのですが・・・右端のモンブラン・ブルーブラックは駄目ですねぇ。。
昨年、モンブラン144のクリーニングの話題を書いたのですが、あれから一応使えているものの、使うたびにコンバーターのピストンを少し押してあげないと出が悪いというイライラが続いていました。
昔のペンなどをクリーニングしたついでに、あらためてモンブラン144も本格的に分解整備を、と思ったら・・・ペン先は抜けたのですが、インクフィーダーが折れてしまいました!
インクフィーダーはプラスチック製で、フィンがたくさんあり、華奢なのです。ありゃ〜これはもう駄目か!?と思ったのですが、ケースにピンバイスで穴を開け、そこからドリルの歯を当てて叩き出し、折れて残った後ろ側も取り出して、2液性エポキシボンドで接着!インクの通る道がふさがらないように、紙をはさんで固まるのを待ちます。
数時間して固まった感じなので、組み立てます。上にあるのがケースなのですが、ピンバイスで穴を開けたところもエポキシで埋めておきました。
ペン先とインクフィーダーを一緒に差し込みます。ただ挿してあるだけなのですが、ブルーブラックの強力な固まり具合によって分解時には全く抜けませんでした。最初からピンバイスで穴を開けて叩き出した方が良かったですねぇ。
曲がらないように慎重に差し込んでいきます。少し濡らしてやる方が入れやすい感じでした。
このくらいが元の状態です。あまり力をかけるとエポキシでの接着が取れてしまいそうなので無理はしないようにしておきました。
普段はペン先ごとインクボトルに突っ込んで吸引しますが、今回はちゃんとコンバーターからインクが伝わるかどうかを確認するために、コンバーター単独でインクを吸い込んで、挿して様子を見ました。この写真ですでにインクがスリットに通っている状態です。どうやら大丈夫そうです!
インクの出具合も分解掃除したおかげでとても良い感じです。もう二度とモンブランのブルーブラックは万年筆では使いたくないですねぇ。つけペン用にします。。ちなみに、144はキャップがねじ込み式でないので乾燥しやすくなおさらブルーブラックとは相性が悪いといわれています・・・
エポキシでの接着で引っ張り強度は低いので、次回分解整備するときには引っ張って抜くのは無理ですねぇ。ケースにピンバイスで穴を開けたところを再び穴を開けて後ろから叩き出すしかなさそうです。
モンブランの万年筆は同じ型番でも構造が途中で変わっていたりして、分解方法も変わっているみたいです。ネットで探すと分解をしている人の記事がいくつか見つかりますが、同じ144でも年代によって違うみたいですし、詳細な構造の説明などは見つからないので、やっぱり素人が手を出すべきではないでしょうね。大事な万年筆を取り返しのつかない状態にしないよう、気をつけましょう。まあ、それでもやってみたくなってしまうのですけどねぇ。。