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プログラミングでメシが食えるか!?

誰もが「あのときもっと勉強をしていれば」と思うもの?

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日曜日に息子と実家に行き、父にいろいろなことを相談していた際に、父から「誰もがあのときもっと勉強をしておけば良かったと後悔するんだよ」と話していました。勉強に限らず、仕事でもなんでも当てはまることでしょう。

では、なぜ「あのとき」に勉強をしなかったのでしょうか。

「遊びたかった」とか様々な理由があると思いますが、私の個人的な考えでは、やはり「するとどういう良いことにつながるのかが分からなかったから」というのが一番だと思います。

私自身は小学4年の冬に、父から「今日あるテストを受けに行ったら、クリスマスプレゼントを帰りに買ってやる」と言われ、喜んで慶応の三田校舎までテストをしに行きました。それが四谷大塚進学教室という塾の入塾テストだということは、テストの結果通知が届き、「毎週日曜日に塾に行かないか?」と言われるまで知りませんでした。クリスマスプレゼントのラジコンを買ってもらうためだけにテストを受けに行ったのですから。でも、それをきっかけに小学4年の3学期から塾に通い始め、小学校の先生もビックリするくらい成績が上がりました。塾通いも勉強が楽しくて、というよりは、鉄道オタクの私としては毎週電車に乗ることができる、という目的の方が大きかったものです。そのため、塾で毎週行うテストの結果も大したことはない状態でした。

四谷大塚に通う人達は、中学受験をするのが当たり前でした。が、我が家は裕福な家庭ではなかったので、受験はせずに近所の公立中学校に進学しました。すると中学での中間・期末テストはもちろん、北辰テスト(埼玉の業者テスト)の偏差値もトップクラス。とはいえ、中2まではそんなにビックリするほどではなく、勉強もそれほどしていませんでした。が、中3ではほぼ学年2位。中3になると毎月北辰テストがあり、その結果を友達達と競っているのがゲーム感覚で楽しかったという感じでした。

そのまま大した努力もせずに浦和高校に進学しましたが、浦和高校は埼玉一の進学校、私よりすごい連中がうじゃうじゃいて、そこで私の勉強に対するモチベーションがなくなってしまったのです。競っても勝てる相手ではなく、もともとあまり努力をするタイプでもなかったので、親も呆れるような成績ばかりでした。

もし、私が高校時代に、両親か誰かから「勉強をするとどういうメリットがあるか」ということなどを教わり、中学時代までと同じように勉強に多少なりとも魅力を感じていたら、もう少しまじめに勉強したと思います。

そんな思いがあるので、自分の子供達には、「社会に出てから勉強がどう役立つか」をたくさん話してきました。しかし・・・人によってどんな話に心を動かされるかは様々なのか、子供達は勉強に気合いを入れているわけでもない感じです。それどころか、高3で受験生の娘は、親が言うことより、友人・知人たちから言われたことに刺激を受けてコツコツ頑張っているようですから、人それぞれです。

いずれにしても、勉強のモチベーションはとても大事だと思うのです。ただし、「一流大学に入学することが目標」「一流企業に入社することが目標」という感じのものはあまり良くないと思っています。本当に達成することができる可能性がありますし、そこで終わってしまうからです。「一流大学を経て将来どうなるか」、あるいは、「一流企業で何を成し遂げるのか」という、もっと先まで見た目標でないと、その時点で自分を見失ってしまう心配があります。

私の場合は浦和高校卒業生としては前代未聞の大学に進み、そこでも遊ぶばかりの生活をしていましたが、今の会社の社長(現会長)がアルバイトに来なさいと声をかけてくれ、その後プログラミングのきっかけをいただいたことで目覚め、すでに一般的な仕事での競争力もないだろうという状況から、まだまだ若い業界だったコンピューター関連に進むことにし、ひたすら独学でプログラミングを身につけました。その後も中小企業で何もかも自分でやらねばならない状態の中、社会人としての様々な経験を積みながら、自分ならではの道を求め続けてきました。

高校時代にもっと勉強をしていれば・・・と思わないこともありませんが、父は学校の先生でしたので、企業で成功するような話はやはり苦手だっただろうと考えると、「とにかく一流大学に行け!」と言われてやっていたくらいでしょうから、大学でやる気をなくしたかもしれませんし、仮に一流大学、一流企業と進んでも、私のひねくれた性格で、コツコツ仕事をできたかどうかも怪しいものなので、実は私自身は「あのときもっと勉強をしていれば」とはあまり考えないのでした。

まあ、まじめに勉強を続けていればもっと楽な人生だったとは思います。が、様々な苦労もまた得るものが大きかったと思うようにしています。

そんな仕事での経験をまとめたのが、一番新しい著書なのでした。

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