父が浪人時代に読んだ本
今日は息子と二人で実家へ。反抗期でいろいろと悩みを抱えた息子と、元中学校の教師であった父とで会話することで何か気づきを得られないかという感じです。息子の悩みや問題を書いても、個別の話になってしまいますので、それよりも私自身がビックリしたことを書いてみます。
父と息子が数時間話をした後、「お前に読ませたい本がある」と本棚を探して見つけ出した本がこれでした。「私の人生に大きな影響を与えた本だ」と言いながら。。
しかし、年季の入った本ですねぇ。「もう一冊、これくらいは読んでおけ」と夏目漱石の「こころ」も渡してました。こちらはそれほど古くない感じでした。「こっちはやるが、古い方は読み終えたら返せ」と。
昭和23年初版で、この本は昭和27年の12刷。父は昭和9年生まれなので、18歳のころに買ったのでしょうか。浪人生の時に読んで心が救われたとか話していました。
その後、父と息子は母を迎えに外出し、私は一人で留守番でしたので、読んでみました。
うーん・・・旧字体でこれは息子には読めないのではないか?という感じでしたが、なかなか引き込まれる内容で、父が戻ってくるまでに読み終えました。浪人生の暗く切ない話です。こういう本を父が好きだったとは・・・と聞いてみると、「浪人時代に辛かった。その時にこの本を読んで救われたのだ」
ふーん。。頑固で弱さを見せない父でしたが、今さらながら意外な一面を見た感じでした。
私が孫に「この本を読んでみろ」と渡すとしたらどの本だろうなぁ・・・と、、いろいろと新鮮な一日でした。
追記
下記中古品やKindle版、さらに青空文庫にもありました。
http://www.aozora.gr.jp/cards/001151/files/52934_45453.html