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プログラミングでメシが食えるか!?

EthdelayPro,EthdelayExの新ハードウェア移行:ほぼ目処がついた状態に

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7月15日の記事の続きです。回線遅延シミュレーター:EthdelayProEthdelayExのハードウェアがまもなくディスコンになるため、後継機への移植を進めているのですが、メンバーの頑張りによりほぼ目処がついてきました。

Wp_20140731_09_26_38_pro EthdelayProの新ハードウェアです。ちゃんと液晶パネルに製品名やIPアドレスも表示されるようになりました。

Wp_20140731_09_30_19_pro 動作確認中です。EthdelayProはシリアルコンソールも使えますので、MacBookAirとはEthernetとUSBシリアルコンバーターで繋がっています。普段はEthernetでのWEB-GUIだけで十分なのですが、シリアルコンソール機能も公開機能ですので、きちんと動作確認します。

EthdelayProは回線シミュレーターと測定機能がありますので、自分自身を自分で測定できます。

20140731_90705 ほぼ目処がついたので、性能測定結果も張り付けてしまいましょう。現行版のハードウェアよりも性能が高いので、回線シミュレータの能力も高くなっています。とはいえ、仕入れも高くなるので、値上げになるかもしれません・・・。

Wp_20140731_09_35_55_pro こちらはEthdelayEx用の新ハードウェアです。こちら側にはシリアルコンソール用のポートしかありません。

Wp_20140731_09_36_13_pro 反対側にネットワークポートが4個あります。2個が回線シミュレータで、1個がWEB-GUI用です。残念ながらネットワークポートが足りないので測定機能はありません。

Wp_20140731_09_45_27_pro EthdelayProの上にEthdelayExを乗せると小ささが良くわかります。

EthdelayProの測定機能を使い、EthdelayExの回線シミュレータ能力を測定してみます。

20140731_94843 こちらも従来のEthdelayExより性能がアップしています。こちらも値上げになるかどうかは微妙です。

EthdelayExはハードウェアが新しくなることで、機能面でも1つ進歩します。従来、ネットワークインターフェースの都合でMTUを1500までにしか設定できなかったのですが(EthdelayProは9216まで)、新しいハードウェアは9216まで指定できるようになりましたので、新しいEthdelayExも9216まで指定できるようにする予定です。

ついでに、EthdelayProの測定機能も従来データサイズが1400バイトまでだったのですが、9000バイトまでに改良する予定です。

Ethdelayシリーズは、性能が悪い回線のシミュレーションをすることで、システムの挙動を観察するために開発しましたが、このところ「悪い」回線のレベルがかなり変わってしまい、以前は一番性能が低いEthdelayもよく使われたのですが、最近はEthdelayEx,EthdelayProの需要が高くなっています。やろうと思えば10Gbps版も作る技術は持っているのですが、そこまでいくとソフトウェア処理でバラツキや揺らぎが出てしまうのが問題になる可能性もあり、数千万円する専用機の範疇かもしれません。とはいえ、現時点でも既に高価な専用機と比べて遅延やロスが気になるというようなご指摘もいただいているのですが、そもそも値段が全く違いますので、使い分けてください、という感じです。

まあ、いずれにしても性能がアップすることは良いことですので、次のバージョンもご期待ください。現行版が必要な方は本当にハードウェアが入手できなくなってしまいますので、お早めにどうぞ。

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