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プログラミングでメシが食えるか!?

プロといっても様々なレベルがあると思う

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プロに関する話題が盛り上がってきて、オルタナトークで「プロの条件」が始まりました。皆さんの記事を読んでいるうちに何となく書きたくなってきたので・・・

プロ、つまりプロフェッショナルを辞書で引くと、
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「職業」と「専門」というキーワードが出てきますね。

なんとなく、「プロ」という単語の一般的なイメージからすると、「職業」というより、「すごい人」という感じを受ける気がします。「プロ野球選手」「プロボクサー」などのスポーツ選手に「プロ」という言葉をよく使うからかも知れませんが、たんなる「**を仕事としている人」というより、プロスポーツ選手になることの大変さから「すごい人」というイメージができている気がします。

一方で辞書に出ているような、「職業」「専門」ということからいくと、仕事をしている人はある意味誰もが「プロ」ということもできそうです。辞書では「すごい」「真似できない」「安定的に結果を出せる」「感謝される」とは書かれていません。

とはいえ、「プロとして」という感じに表現するときには、単に「仕事として」という意味を超えたものを要求しているものですよね。

さて、一般論はともかく、私自身の「プロ」のイメージですが・・・「責任を持てること」じゃないかなぁ、と思っています。仕事として考えると、「お金を払ってでも依頼したい」ということは、「依頼したこと以上の結果をちゃんと出してくれる」ことを期待しているわけで、そのことに関してきちんと責任を持って引き受けてくれる人が「プロ」なのではないかと考えています。

依頼したことすら満足にできない「プロ」もいる気がしますが、依頼したことをはるかに超える結果を見せてくれる「プロ」もいますし、あるいは同じくらいの結果を出してくれるとしても”気持ちがいい”「プロ」もいると思います。「プロ」に対する満足度は期待する側の立ち位置で様々に変化するものでしょう。

私自身はプログラミングでメシを食っていますので、

「プロのプログラマー」です。プログラミングは創造的な仕事で、職人的な面も非常に大きい仕事です。千佳さんが紹介していたように、音楽家が空前絶後を次回も、といわれて苦しむのと同様に、プログラミングでも、「うぉー!こんなプログラム、二度と作れない(作りたくない?)!!」というような、神がかり的に生まれるプログラムもあるのです。普通の受託仕事では滅多にありませんが。そんなときに、「その感じで、こっちのプログラムも頼むよ」と言われたら、「バカ言うなよ・・・」と暗い表情になるでしょう。。私は楽器も楽しむので、「こんな演奏二度とできない」という気持ちも良くわかり、それと同じ感じをプログラミングでも受けています。

ところが、そういう空前絶後のプログラミングを理解して評価してくれるのは、プログラマー仲間くらいで、ユーザは「動いて当たり前」と思うわけで、音楽家の空前絶後の演奏のようにお客さんがそれ自体を喜んでくれるわけではないのが、プログラマーの悲しいところです。

その代わり、空前絶後を再利用することができる面もあり、すごいものを生み出したら製品として提供できたり、あるいはそれを流用して様々なバリエーションを展開できたりという面もあります。

が、お客さんが「プロのプログラマー」に求めているのは、おそらくそういうことではなく、やはり「安心して使えるものを責任もって作ること」ではないかと思います。自分自身が「プロとしてこう活躍したい」と思うことと、お客さんが「プロならこうして」ということは、必ずしも一致していないことも多いのではないかと思っています。

だんだんまとまらなくなってきましたが、お客さんが望む「プロの状態」が最低レベル。さらに自分自身が「プロとしてあるべき姿」を追い求め、自分を磨き続ける。そんな感じでやっていくのが良いのかな、と私は思っています。

なお、「社長なのだから、プロの経営者としての話は?」という突っ込みは、答えるのが大変なので・・・

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