EthdelayProでハードウェアの性能比較
回線遅延シミュレータ「EthdelayPro」で最近追加された機能である、性能測定機能を使って、ハードウェアのネットワーク性能を測定してみました。
対象のハードウェアは先日記事に書いた、Axiomtekの新製品、NA-813です。CPUにAtomを採用した安価なハードウェアです。評価用にお借りしました。当社ではすでにNA-811AというCeleronMのハードを使っていて、それと比べてみました。
測定はとても簡単で、EthdelayProの測定用のポートからネットワークケーブルを2本引き、対象ハードの2つのポートに挿し、そこでEthdelayProの回線遅延シミュレータエンジンプログラムを動かして転送し、その間のスループットを測定しました。パケットを流す方向を変えてそれぞれ2つ測定しています。
なお、EthdelayPro自体はPortwellのハードウェアを使っていて、CPU性能も少し上です。
以下にEthdelayProでの測定結果のグラフイメージを、そのまま貼り付けてみました。
結果としては、NA-813は420Mbpsくらい、NA-811Aは290Mbpsくらいのスループットです。少々遅延時間がばらついているのは、開発用にX-Windowsなども動かしているので、裏で他の処理が動いたりしているためでしょう。
ということで、安価なNA-813の方がかなり高速という結果が出ました。予想通りです。Ethdelayの処理のような、単純な処理の場合、CPUのクロックが速い方が良い結果が出やすいもので、Atomの方がクロックが高いため、このような結果になったということだと思います。
EthdelayProは本来、回線シミュレータなのですが、このように手軽にスループット測定にも使えるということで、とても便利です(自画自賛)。
ということで、NA-813を使った製品も是非登場させたいところです。
ちなみに、NA-813はNICのチップがかなり新しいもので、インテルから最新ドライバを持って来てモジュールを更新しないと全く動きませんでした。新しいハードは多少このあたりで手間がかかりますね。