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プログラミングでメシが食えるか!?

大木さんの「本当に下請構造から脱出したいんですか?」を読んで考えたこと

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大木さんの、「本当に下請け構造から脱出したいんですか?」を読んで書きたくなってきたので書いてみます。

私はIT業界の多段階下請構造が嫌いで、6月のブロガーミーティングで「プログラミングでメシを食え!」というタイトルで、受け身の仕事は駄目だというような話をしたり、「プログラミングでメシを食えるか!?」「プログラミングでメシを食わせろ!!」などの本を書いたりしてきました。

下請構造の弊害としては、間に組織がたくさん入るほど情報伝達がおろそかになる点や、責任感の欠如、価格の問題、工数単価の問題など数え切れないほどあります。

私の会社では、そこから脱却すべく、製品開発販売を始めたり、ユニークな技術を発信したりしてきているのですが、受託開発、要するに下請をやめたわけではありません。

私は、下請は全て悪ということではないと考えています。たとえば私の会社1社で大きなプロジェクトは抱えきれませんので、より大きな会社に元請けになってもらってとりまとめてもらわないと、そもそも大きな仕事に関わることができませんし、私の会社の不得意な分野を自力でやるよりも、得意な会社・技術者に入ってもらって分担した方が良いものができる可能性も高くなります。得意分野を分担し合うような下請(言葉が合わないかもしれませんが)はむしろメリットが大きいと思っています。

良くないのは、単なる下請だからと無責任にプロジェクトに人の時間を切り売りして、言われたことだけやるような受け身の姿勢だと思っています。どこでも誰でもできるような仕事ほどその傾向が強くなると感じています。そのような分野ではオフショアとの価格競争や、不景気で仕事量が減るとコストでの戦いでどんどん苦しくなります。儲からなくなれば、良質な人材がいなくなりますし、どうせ安く使われているからと手を抜いたり、わざと時間をかけたりするかも知れません。下請構造が多段になるほど間で中間マージンを取られて、末端に行くほど苦しくなりますが、実際に作業を担当しているのは多くの場合末端の人たちですので、結局プロジェクト全体の質が下がることが多くなってしまいます。

開発の仕事というのは、単に時間を使えばできるものではなく、気持ちが入らなければならないのですが、それが多段回下請構造で崩されてしまうのです。

得意分野で分担する下請は全く違います。その会社・人でなければできない分野で勝負していれば、コストの戦いにも巻き込まれにくいですし、請ける側もプロとしてもプライドを持った仕事をします。

自社製品や、直接エンドユーザとの取引以外の選択肢はないと言うことではなく、下請だろうと活躍の道はあります。ポイントは姿勢が受け身か積極的に攻めているか、という点でしょう。いずれにしても、大木さんの書かれているように、「思っているだけ」「愚痴っているだけ」では駄目です。何をどう変えたいのかを明確にし、それに向かって具体的に動いていかねば何も変わりません。

ちょうど週初めの責任者会議でも同じような話題になりました。どんな仕事でも、現状を把握して、目標を定めて、行動しなければ変わりません。いや、何もしなければどんどん悪くなります。「なんでもやりますから」という御用聞きでは駄目なのです。営業も技術も、「うちはこれが得意だから」「こうすればもっと良くなります」とエンドユーザに対しても元請けに対しても提案していかなければ新しい展開は見えてきません。会社でも世の中のモノ余りと同様、別に無理して経費をかけなくてもそれほど困っていないところが多いものです。それでも「もっとこうすれば良くなります」と提案して仕事を作り出していけるかどうかが、これからのポイントでしょう。需要を自ら作り出すような展開ができるところが伸びていると感じています。

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