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プログラミングでメシが食えるか!?

得意分野はいかにして作るか

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先日の講演での質問と同じことを、自社の朝礼で問いかけてみました。「仕事は楽しい?」と。すると、会長や私が見ている手前ということもかなり影響はあるとはいえ、8割くらい手が上がりました。前向きにチャレンジしていれば楽しいですし、楽しく仕事すれば結果も良いものになるということで、自社のメンバーが心からそう思ってくれていることを願うばかりです。

さて、仕事が楽しくなるための一つのポイントが、「得意分野で勝負しているか」ということだと思います。どこでもできる仕事では、差別化ができず、価格や納期の競争に巻き込まれたり、さらには不景気だとそもそも仕事が取れないかも知れません。社内の1個人の立場で考えても、他のメンバーとは違う得意分野があることは間違いなく活躍しやすいと思います。

先日ブログで「仕事のコツ?生き方のコツ?」に、得意分野の見つけ方みたいな内容を書きました。他の人が無理だというようなことこそ狙い目という感じですが、狙いをつけたところで、次はそれをどうやって極めるか、がポイントです。

今日の社内の会議で、あるチームのリーダーが「**を今後得意分野としてアピールできるようにします」と発言したのですが、そのためにどのように取り組むのか?と確認したところ、「その分野の仕事が来たときに、お客さんから情報をもらうなどして、勉強しながらやります」という感じの返答でした。さらに、「その分野の情報はネットで調べてもあまり出ていないんですよ」というようなことも言ってました。

はたしてそのような取り組みで本当に得意分野として極められるのでしょうか。

いまどき、ネットで少し調べたくらいで出ているような内容であれば、そもそも得意分野というより、誰でも知っている分野と考えるべきでしょう。出ていないからこそ価値がある分野なのかも知れません。1冊の本のほんの1部に情報が出ているような文献でも探して買い集めたり、国内になければ海外から情報を仕入れたり、あるいは、詳しそうな人を探して教えてもらいに行くなど、他の人・会社がやらないような努力をしなければ得意分野は育ちません。事前にそのような努力をしておけば、仕事が本当に来たときに確認しながら身につけることができます。お客さんにも的確な質問・相談ができるでしょう。

なにも論文が書けるほどの状態になれと言っているのではありません。自分の立場で必要十分な知識を身につけようと努力すれば良いのです。それが周りから見ても必死にがんばっている様子に見受けられれば、応援しようという人も現れるものです。多少ネットで調べたくらいで、後はお客さん頼みでは得意分野と呼べるほどのものにはならないでしょう。

簡単にできることであれば、誰でもできるような分野と言うことで、得意分野として差別化には使えません。まじめに取り組んで身につけたことだから得意分野と言えるわけです。そのためには、まずその分野が好きかどうかがポイントの一つでしょう。「好きこそものの上手なれ」打ち込めるもので勝負したいものです。

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