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日々の「ハッ、そうなのか!」を書き留める職遊渾然blog

なぜファストフードレストランには子ども向け施設が付いているのか

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TIME誌の"Why Exercise Won't Make You Thin"(なぜ運動しても痩せないのか)を読みました。運動しても痩せない理由があれこれ書いてあって、運動不足を気にしていた僕の溜飲を下げる記事でした。もちろん運動は別の理由で重要なので、運動とダイエットの相関がない(むしろ、逆相関があるかも?)という記事が運動不足の言い訳にはならないのですが……。

長い記事から、いくつかつまみ食い的に訳してみます。

  • 運動した後では、運動によって消費したカロリー以上のカロリーを摂取してしまいがち。
  • ↑なぜか?自制心は筋肉のようなもので、使い続けると1日の終わりには疲れてしまう。我慢して運動すれば「ごほうび」が欲しくなる。
  • トレッドミル(いわゆるランニングマシン)で30分走って消費するカロリーは、ブルーベリーマフィン1個分にすぎない。
  • 脂肪より筋肉のほうがカロリーを消費するが、その差は小さい。身体を鍛えて5kgぶんの脂肪を筋肉に変えたところで、そのおかげで余分に摂取できるようになるのは1日40カロリー(ティースプーン1杯のバターに相当)だけである。
  • 人間は、余分なカロリーを捨てるようには進化してきていない。

ハッとしたのは、子どもの肥満の研究者がファストフードレストランに併設されているミニ遊園地みたいな施設について言及していた部分。

「なぜファストフードレストランはあのような施設を建てるのか?」彼は問う。「陰謀説を唱えているように思われるかもしれないが、考えてみてほしい。5分間遊んで50カロリーを燃やした子どもは、中に入って500、いや1,000カロリーを摂取するかもしれないのだ。」

"Why would they build those?" he asks. "I know it sounds kind of like conspiracy theory, but you have to think, if a kid plays five minutes and burns 50 calories, he might then go inside and consume 500 calories or even 1,000."

店が施設を建てる主な理由は、やはり子どもの「そこに来る楽しみ」を増やすためだとは思います。しかし、運動して空腹を感じてくれるのは、店側にとっては嬉しい副産物でしょう(たとえば、もし「運動は楽しいが食欲を落とす」のであれば、店は施設を建てないのでは)。

子どもは、すべり台やボールプールで遊んでから(遊びつつ)お腹いっぱい食べる。僕の子ども時代には近所にそういう施設はなかったものの、やっぱりお腹が減って倒れそうになるまで遊んでから、食卓に突撃していた。そう習慣づけられた人間が大人になってからフィットネスクラブに行くとどうなるか。ごほうびが欲しくなっても不思議ではありません。

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