ステージが上がっていくという話の持つ説得力
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経済の歴史には発展段階があり、奴隷制から封建制に至り、資本主義、帝国主義、独占資本主義を経て、プロレタリア革命によって社会主義に至る。そして資本主義は一九三〇年代に「一般的危機の時代」に入ったとされていた。それが順調に発展するはずがないと考えられていた。
小宮 隆太郎 『私の履歴書(15)』 日本経済新聞 2008/12/16 朝刊
1960年代前半には、そのような空気だったのですね。上は、当時学会の主流派だったマルクス経済学派の見方とのこと。
この見方の是非はともかく、この「構造」が妙な説得力を持っているなあと、ちょっとハッとしました。最初の文章はこんな型になっています。
○○には発展段階があり、○○から○○に至り、○○、○○、○○を経て、○○によって○○に至る。
マズローの欲求段階説もそんな感じですよね;たとえ裏付けが無くても、層を切って構造化されると、なるほどそういうものかと納得してしまう。ガジェットも「次世代」といわれると買いたくなるし、企業の情報システムも「そろそろ次のステージへ」といわれると更新したくなる(?)。
もしやと思いWikipediaで「物語の類型」をチェックしてみましたが、「ステージアップ型」みたいなものはありませんでした。
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