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日々の「ハッ、そうなのか!」を書き留める職遊渾然blog

季節要因を取り除く

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「先月の実績は芳しくありませんでしたが、例年この時期は下がります。
テコ入れが必要かどうかは、今月の数字が出てから判断したいと…」

進捗会議でよく聞いていたフレーズ。
なんとなく聞き流していたが、季節要因を取り除いて傾向を見る方法は、ある。
たとえば、当月に過去11ヶ月の数値を加えたものを「年計」として追っていく。

6tasks  観光地のホテル・旅館やサービス施設のように、シーズンによって繁閑に差の大きい業種や、毎月一定月に展示会やキャンペーンを実施し、その月だけ売上が跳ね上がる会社であっても、過去12ヶ月の累計の中に、それらの変動要因が含まれてしまうから、グラフにすると見事に、月毎のバラツキが消えて趨勢・傾向だけが表れてくるのである。
― 田中久夫、『社長として断固なすべき6つの仕事』 p61

売上は過去12ヶ月を足した数値でよいでしょうが、月ごとの数値で測るのが一般的な指標(サイトのページビューなど)は、年計を12で割ることになります。つまり12ヶ月の移動平均が、季節要因を除いた傾向を見るのに適している。

こうやって、書いてしまうと当たり前の話で、こんなことにハッとした、と書くのは弊社の商売上少々具合が悪いのですが、ハッとしてしまいました。こういうことが思いつけるかどうかは、知識のあるなしというよりは、きちんと考えているかいないかですよね。知的怠慢でした。

(参考)
季節調整 - Wikipedia
統計用語のあれこれ(3)-季節調整について

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