名刺デザイン5つの心得
ランチを食べながら、レイアウトのいい名刺を探しました。最近いただいた名刺100枚ほどを4~6枚ずつ並べ、「なんとなくいい感じ」の作品を1枚選んでいくという勝ち抜き戦。ジャッジは嫁さんです。
なぜそんなことをしていたかというと…
- 最近買った『ノンデザイナーズ・デザインブック』で鍛えた(?)眼力を試したかった
- 「ランチ+○○」はここ数年越しの研究テーマである
- 名刺の情報を修正する必要があったので、ついでにデザインも見直してみたかった
から。
なかなか面白かったので、優秀作品をいくつかご紹介。
オーソドックスなタイプの名刺として良かったもの。日本の大企業の名刺です。上から組織→個人と論理的に配置されています
氏名が見やすく、また大人しめながら読みやすいフォントで好感度高し。載っている情報がかなり抑えられており、氏名を除いては字も小さいのでスペースがたくさんあります。
ひとりカンパニーの社長の名刺。クリエイティブな印象があります。
アレ、名前はどこ?と一瞬探してしまうので、僕はどうかなと思いましたが、ジャッジからは高得点でした。
しばらく見ていると、流れというか、ロゴ→社名→氏名という視線の流れが自然で、その辺が上手なのかも。
流れといえば、ここアイティメディア社の現在の名刺もランクイン。氏名→ロゴという流れが印象に残ります。
(決して、いつもお世話になっているから優秀作品にノミネートしろとジャッジに圧力を掛けたわけではありません)
ロゴの形が活かされたインパクトのある名刺になっています。
特別参加は、ここ1年くらい使っている我が社の名刺。Wordで作って自分で印刷しています。
ひとりカンパニーなので、社名より氏名を覚えていただければと思い、恥ずかしながら氏名をデンと中央に。
コンタクト情報は、メール→HP→電話・FAX→住所の順に(あれ、モザイク掛ける必要ありませんでした)
ランチを終えて、気づいた点を「名刺デザイン5つの心得」としてメモしておきます。
- スペースを作り、有効に活用せよ
スペースは強調すべき情報と視線の流れをコントロールする重要な要素。 - 目的を明確にし、デザインに反映せよ
何のための名刺?社名・役職・氏名、敢えていうならばどれを覚えて欲しいのか? - コンタクト情報は必要最小限に、かつ優先順位を明確に
コンタクト情報が多いのは混乱の元。東京と大阪、両方の支社の連絡先が本当に必要なのか?代表番号とダイヤルインと携帯、どれに掛けて欲しいのか?電話とメールならどちら? - 字は小さめでも大丈夫
多くの場合、コンタクト情報は「眼に飛び込んでくる」必要はないはず。印象づけたい情報との対比において、きちんと読めるならば多少小さめの字でも大丈夫。 - 神は細部に宿る
似たようなレイアウトの名刺でも、デザインの良し悪しは明確に存在する。また一つの要素を変えると全体の印象が変わるので、余白・字体・字の大きさ・配置などを変更したら、再度全体の印象をチェックし直すこと。
※そもそも名刺にデザイン性は必要なのでしょうか。重要なのは必要な情報を文字として渡すことであり、社名や氏名を相手に覚えてもらうことではない、ともいえます。
僕はこう考えています。名刺は自分(あるいは自分の役割や自分の会社)を思い出してもらう縁(よすが)でもあります。名刺から受ける印象もまた、自分や所属企業の印象を作っていると考えれば、自分が楽しんで出せる名刺を持ちたい。そこにはデザインという要素も含まれています。