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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

フリーミアムモデルと受注生産方式をECサイトに取り入れたワイシャツメーカー

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 コンサルティング業務の場合、契約時の秘密保持条項の関係でやった仕事の内容や実績をこうしたブログなどで紹介するのが難しいことが多いのだが、今回はお客さんから許可をもらったのでちょっとECサイトで面白い取り組みをやっているメーカーを紹介。

 ワイシャツのアウトレット通販サイト「プラトウ」では、衣料販売では珍しいフリーミアムモデルを採用している。

 ネットで買い物をする時の一つの欠点は実際に手に取って確認ができないことだ。ワイシャツの場合は、店頭でも首と裄丈のサイズで購入するので普通は試着などはしないものだが、それでも買って帰ったあとにサイズがあわなくて残念になった経験が誰でも一度くらいはあるのではないだろうか?プラトウではこういったサイズがあわない問題を解決するために、通常2cmきざみのサイズを1cmきざみで選べるようになっていた。ところが細かく選択できるがゆえに注文者側は余計悩むというジレンマになりかねない。これを一気に解決するために、今話題のフリーミアムモデルを採用して「初回利用者には、サイズ確認用のサンプルシャツを1枚無料でプレゼント」というサービスを開始したのだ。このサービスは2010年8月に開始したのだが、それ以降ずっと楽天内のシャツ通販サイト内で顧客評価第1位(※当社調べ)を続けており非常に好評だ。

 この試みは、先日日経itproで「ワイシャツ通販でフリーミアム戦略」という記事になったのだが、実は我々みずほ情報総研のコンサルタントがプラトウのサイトコンセプトにそって出したアイデアを元にしたものだ。

 さてこの成功に気をよくして、次の策として先日から生地とサイズを指定して注文するとそこからワイシャツを製作して納品する「受注生産方式」も取り入れた。プラトウはもともと、在庫処分やちょっと訳あり品を格安で売るというアウトレットサイトなのだが、既製品の在庫処分という都合上どうしてもサイズによっては在庫切れが発生してしまう。メニューから欲しいシャツを選んでカートに入れようとする直前に「在庫がありません」というメッセージが出るのはとても残念で購買意欲をそそぐ。そういう時にたぶん利用者は他のサイトに行ってしまうだろう。

 これを防止するために、シャツではなく生地のまま在庫しておきオーダを受けてから生産する方式を取り入れたのだ。アウトレットサイトという看板だから、受注生産にしたからと言って価格が上がっては元も子もない。そのあたりは生地も大量製作した製品の余りなどのアウトレット扱いのものを使い、工場でのラインの空き時間を使って製作するなどの工夫をして、既製品と受注生産品の価格差はゼロにした。受注生産なのでイニシャルの刺繍やクールビズ用の2.5ボタンなどを指定することも可能だ。

 最近は円高で国内の製造拠点を海外に移す企業も出てきているがプラトウを運営するフレックスジャパンはまだ国内に製造拠点を残して頑張っている。受注生産方式はその利点を生かしたものでもある。

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