新アイデアキラー(アイデアつぶしの24台詞)
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5年近く前に小林さんがPOLAR BEAR BLOGのほうで「アイデアを殺す22の方法」というアイデア・キラーの台詞に関するエントリーを書かれていたが、ハーバード・ビジネス・レビューの2月号の「自分のアイデアを支持させる技術」という記事の中で、最新のアイデア・キラーの台詞集が載っている。
有能でやる気にあふれる人が考えたアイデアは組織の中の反対者や批判者による様々な妨害によって実行を阻まれるそうだが、その際によく使われる台詞は以下の24種類だそうだ。(ちなみにアイデアキラーの台詞にはいろんなパターンがあり、こちらには30種類パターン版の邦訳もある。)
- 当社はずっと成功してきた。なぜ改革するのか
- 金(または提案では振られていない課題)こそ現実の問題である
- 問題を誇張している
- 経営危機に向かっているというのか
- 本当の意図はなんなのか
- これはどうなのか。あれはどうなのか。そしてこれは、またあれは・・・
- 君の提案は、やりすぎである/生煮えである
- 君はジレンマを抱えている
- 私にはとんでもないことに聞こえる
- 当社の価値観をないがしろにしている
- あまりに単純化しすぎていて、うまくいかない
- だれもこうしたりしない
- あれもこれもというわけにはいかない
- なるほど、これについはどうなのか(「これ」とは、提案者はまったく知らず、攻撃する人がその瞬間まで隠していた懸念事項)
- 社員たちは不安を募らせている
- 前もやったが、うまくいかなかった
- 難しすぎて、よくわからない
- 悪くないアイデアだが、時期が悪い
- これをやるのは大変だ
- ウチではうまくいかないだろう。別の会社である
- そのせいで、業績が悪化する
- これをする余裕はない
- 社員たちを説得するのは無理だろう
- 単純に、これをやる体制がない
反対者や批判者はこうした台詞によって「脅し」「引き延ばし」「攪乱」「あざけり」を行い、結果素晴らしいアイデアをこっぱみじんにする。これに対する提案者の対策としては別に奇をてらう必要は無く、十分で丁寧なあたりまえの下準備をすることだとある。
どうやらこの記事は、John P. KotterのBuy-In: Saving Your Good Idea from Getting Shot Downという書籍の内容について書いたものらしい。この本はまだ邦訳されてはいないようだが、同じ記事には彼の他の2冊の邦訳済の著書が紹介されている。私も2冊ともまだ読んでいないので今度買って読んでみたい。
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