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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

サイボウズ・ラボのPathtraqは面白そうだ

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 昨日サイボウズの創業10周年記念で発表されたアクセスログ共有/分析サービスの「Pathtraq」には大きな魅力を感じている。昨晩のうちにさらっと試してみたが、このユーザの行動をログとして共有&分析するというコンセプトの先に可能性と将来性を強く感じたのだ。

 内部統制だとかJ-SOXというキーワードの元、1年程前から組織内でログを取得して保管することだけが急激に進んでいるが、この取得したログの良い活用法という面ですは未だに殆ど良いソリューションは出ていない。
 組織内でのログのセキュリティ以外の面での活用事例として私がこれまでに知っているのは、イントラブログと社内SNSの足跡機能と社内での検索エンジンにおける利用キーワードランキングをまとめた傾向分析くらいだ。
 インターネットまで広げたとしても、購買履歴ログを使ったアマゾンのリコメンデーションや一部のサーチエンジンやポータルで使われている過去の検索履歴ログを使ったパーソナライゼーションの強化機能あたりしかとっさには思いつかない。

 今回のPathtraqも今はインターネットでのサービスだが、これがきっかけで組織内でのログ活用分野がブレイクスルーするかもしれない。Pathtraq発表/紹介の報道記事の中で、最も印象的だったアットマークアイティの「del.icio.usやはてブを自動化するとこうなった」という記事では、サイボウズ・ラボ 代表取締役社長 畑慎也氏が以下のように語っておられる。

 インターネット検索も、昔のYahoo!ディレクトリ検索のような“手動型”から、Googleのような“自動型”へ変化していった。ソーシャルブックマークも現在のdel.icio.usやはてなブックマークのような手動型から、Pathtraqのような自動型に変化していくと予測している。

 判りやすい比喩だ。これを読んで、今は企業内に溜まるだけのログも、この先はこうした自動型サービスを使って分析活用される方向へと進化することを予感した。

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