集合天才と島の規則
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昨日のエントリーで集合天才(Collective Genius)のことを書いたところ、今泉さんからコメントをいただいた。そのコメントを読みながらふと思い出したネタがあったのだが若干長くなりそうなので、コメントではなく新しいエントリーとして書いてみた。
集合天才という現象が日本的だという指摘を読んでいて思い出したのは、本川先生の著作「ゾウの時間ネズミの時間」にあった“島の規則”である。以下に一部を引用する。
島に住んでいる動物と大陸に住んでいる動物とでは、サイズに違いが見られる。(中略)島に隔離されると、サイズの大きい動物は小さくなり、サイズの小さい動物は大きくなる。
本川先生はこの後に“島の規則”を人間にあてはめて「島国という環境では、エリートのサイズは小さくなり、ずばぬけた巨人と呼び得る人物は出てきにくい」という仮説をたてられている。日本人が集合天才に走る(?)背景には、こうした生物学的環境もなにがしかの影響を与えているのだろうか?
しかし面白いのは本川先生は当時「地球はだんだん狭くなって一つの島と考えねばならない状況に立ち至っている」とこの議論を結んでいるのだが、こと人間についてはITやネットワークの普及によって島と大陸を隔てている隔壁は小さくなってきたというように見方を変えればどうか。また違った仮説も成り立ちそうだ。
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