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低価格自転車宅配サービスの『エコ配』が割と高価格帯な自転車操業を繰り返している決算など:1分から読める注目の非上場企業の決算情報

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エコ配.png低価格自転車宅配サービスの『エコ配』が割と高価格帯な自転車操業を繰り返している決算など、2015年11月12日の1分から読める注目の非上場企業の決算情報です。

第8期決算公告 11月6日官報44頁より

 売上高

3,225百万円

 売上原価

△3,424百万円

 当期純損失

△701百万円

 利益剰余金

△4,546百万円

 資本金

△1,347百万円債務超過

企業情報

 企業概要

エコ配は、2007年に設立された自転車を使った従来より低価格が売りの宅配サービスです。たまに都内でも緑色のシャツのリヤカー自転車を見かけますよね。経営トップは物流系ではなく、健康機器トップブランドのタニタを育てた谷田会長と不動産ファンド運営で上場企業の日本レップの元代表の片地社長です。創業来、取扱量を伸ばしていて年間取扱量は1000万個に届く勢い(ちなみにヤマトは16億個、佐川は12億個)、2012年には10億円を調達して2015年中に上場を目指す経営方針を打ち出し、2013年にも楽天と資本業務提携を行っていました(2014年には解消)が、2015年9月にアスクルが16億円で子会社化することが発表されました。

しかし、今回の決算を見る限り、確かに売上高こそ32億円まで積み上がっているものの、純損失は7億円で利益剰余金のマイナスは45億円に達しており、それに伴い資本金も△13億円、完全に債務超過状態です。そして、売上原価も売上高を上回っており、ビジネス構造そのものとしても相当厳しい状態であることが推測されます。2012年に10億円を調達している時点で、今回のアスクルの評価額は既存株主からするとダウンラウンドっぽいですが、評価云々の前にこの金額を調達できないと倒産、というレベルのファイナンスだったのかもしれません。

また、以前から安くはあるのですがその分、Naverまとめが出来てしまうくらいサービス品質に問題があるという評価もあったようなので、ビジネスだけでなくサービス周りも問題を抱えていたようです。上記のまとめを見た後だと、最近出したアプリも微妙に見えてしまいますね。。

ところで、エコ配自体は2007年に設立されていますが、事業そのものはジャパンブリッジ(2013年に破産したとのこと)という企業が2004年に開始した「250エクスプレス」というサービスを継承する形で始まっています。つまり、マネタイズやサービスに問題は抱えつつも行き詰まる度に、ある時は運営する企業が変わり、ある時は上場企業のトップクラスの経営者が参画し、またある時は巨額の資本が注入されたり、大手との提携が行われたりしながら、10年以上に渡って取扱高と売上高は伸ばしてきて、今またアスクルがそこに救済の手を差し伸べた形にはなります。

こうやって見ると、松本清張の小説にでも出てきそうな魔性の女にも見えてきますがw移り変わりの激しい今のビジネスにあって、そこまでステークホルダーを惹きつける魅力とは何かというと、やはりベタですが物流のラストワンマイル問題の鍵を握っている可能性があるから、ということになるのだと思いますね。この1、2年を見てもヤフーも実験的に「すぐつく」を始めて、予定通り半年で終了して「データ取れたし、計算通りだし」とのことでしたしw

エコ配が今度こそ、パートナーとガンダーラに辿り着けるのか、今後もウォッチしていきたいと思います。

 その他企業情報

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決算数字の留意事項

基本的に、当期純利益はその期の最終的な損益を、利益剰余金はその期までの累積黒字額or赤字額を示しています。ただし、当期純利益だけでは広告や設備等への投資状況や突発的な損益発生等の個別状況までは把握できないことがあります。また、利益剰余金に関しても、資本金に組み入れることも可能なので、それが少ないorマイナス=良くない状況、とはならないケースもありますので、企業の経営状況の判断基準の一つとしてご利用下さい。

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