スタートアップと大企業のコラボなどで、スタートアップを支援する「creww」を運営するCreww株式会社の純損失が5000万円:1分で読める注目の非上場企業の決算まとめ
スタートアップと大企業のコラボなどで、スタートアップを支援する「creww」を運営するCreww株式会社の純損失が5000万円など、2015年10月26日の決算速報です。
第3期決算公告 10月23日官報51頁より
当期純損失
△50,095千円(2015年7月31日現在)
利益剰余金
△114,129千円(2015年7月31日現在)
企業情報
企業概要
2012年の8月に設立、主要事業の「creww」は、スタートアップのエコシステムを良くするというビジョンのもとに、立ち上げられたサービスです。特徴的なのは「crewwコラボ」という大手企業とスタートアップの協業を繋ぐ取り組みで、大企業に新企画やオープンイノベーションの促進を、スタートアップには大手企業との協業による知名度や信頼性の向上を提供しています。
2015年7月現在では1700以上のスタートアップと10000人以上のサポーターが登録するコミュニティに成長し、コラボの採用数も100件を超えています。なお、サービス名の由来は、サービスを成長させていくという目標に向って一緒の船に乗った乗組員、crewに、スタートアップの荒波を表現する波(wave)の"w"をひとつ加え、crewwとしたそうです。
最近の動向
2012年10月にインキュベイトファンドから3000万円、2013年9月には日テレから1.2億円の資金調達を行っていましたが、2015年7月にオリックスと孫泰蔵氏の投資会社 Mistletoe から2.7億円を資金調達しています。それにより、スタートアップと大企業によるオープンイノベーションの更なる推進と、今後参入予定の金融事業によるスタートアップエコシステムの強化を実施する、とのことです。
スタートアップコミュニティとしての成長は順調そうですが、今回の決算を見ても、おそらく収益的に「コラボ」や「マーケットプレイス」の手数料だけでは、ビジネス的なキャッシュフローにはやや厳しいので、「ヒト(ノウハウ)」「モノ(マーケットプレイス)」に「カネ(クラウドファウンテンを含む投資系)」を加えることで、スタートアップの支援体制を強化すると同時に、投資業によってサービスの収益性も高める狙いなのかもしれません。
その他企業情報
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決算数字の留意事項
基本的に、当期純利益はその期の最終的な損益を、利益剰余金はその期までの累積黒字額or赤字額を示しています。ただし、当期純利益だけでは広告や設備等への投資状況や突発的な損益発生等の個別状況までは把握できないことがあります。また、利益剰余金に関しても、資本金に組み入れることも可能なので、それが少ないorマイナス=良くない状況、とはならないケースもありますので、企業の経営状況の判断基準の一つとしてご利用下さい。
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