ビンゴでした
デルのノートPCで使われているソニー製バッテリに発火の危険があるとのことでリコールになった問題。何の気無しに使っているノートPC(Dell Precision M70)のバッテリを調べてみたら、なんとビンゴだった。
1年以上使っていて、特に熱くなりすぎるとかの問題はまったく出ていないのだが、可能性があるといわれるとちょっと不安になる。とりあえず、出かけるときには電源を切るようにするか。
ニュースを見て、デルのユーザーとしてさっそくWebサイトを見てみたのだが、デルのトップページ(http://www.dell.com/jp)には、この問題に関する告知は一言も掲載されていない(2006年8月17日現在)。デルのWebサイトは、ここから「個人」「SOHOなど」「中規模・大規模企業」というカテゴリ別に誘導されるようになっているのだが、それぞれのカテゴリのトップページにも、この件に関する情報はまったくない。
結局、トップページから企業情報、最近のニュースリリースとたどって、ようやく情報を得ることができた。
プレスリリースによると、この問題の特設サイトとして「http://www.dellbatteryprogram.com」が用意されているという。だったら、トップページでこれを告知するべきだろう。そのほうが、この問題に真摯に対応しているという姿勢を示すことができるのに。残念。なお、その後、トップページの最下部、企業情報などと同列のリンクとして「バッテリの自主回収」が用意された。でも、こんな目立たない位置では、アリバイ的な意味しかない。
もう1つ気になったことがある。バッテリ問題の特設サイトとして上記のURLにアクセスすると、自動的に「https」の接続に誘導される。プレスリリースでは「http://……」と表記されているが、実際には「https://……」にリンクされている。
特設サイトだから、電子証明書によって実在証明をしようとしてるんだなと感心しかけたのだが……、なんと、Windows XPのIEでは信頼性が確認できないという警告が出てしまう。
この電子証明書を発行している「Starfield Secure Certification Authority」なるところのルートCAがIEに組み込まれていないからなのだが、その判断を個々のユーザーにさせるというのは酷だろう。
ふと思いついて、件のデルのノートPCで同様にアクセスしたが、やっぱり同じだった。何もわざわざ、デルが自分で販売しているPCにすらルートCAをインストールしてない証明機関の電子証明書を使わなくても……。
デルのような影響力がある企業がこういうことをしていると、電子証明のことがよく分からないユーザーに「とにかく警告が出てもYesを押しておけばいいんだ」という間違った意識を醸成してしまいかねない。こっちのほうの責任だって、バッテリ問題に負けず劣らずよっぽど重大だと思うんだけど。