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【最遅 #ABC2011S レポ No.1】日本最大のAndroidイベント『Android Bazaar and Conference 2011 Summer』:基調講演編

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2011年7月17日(日)、来場者数4,200名以上という日本最大のAndroid関連イベント『Android Bazaar and Conference 2011 Summer(ABC2011S)』が早稲田大学にて開催されました。 東日本大震災からの復興をAndroidが、ABCに参加した人々が何かを担えるのか?寄与できるのか?というテーマをもちつつも、元気に明るく熱い1日に潜入してきましたので、チェックできたセッションならびにバザール展示内容について、ご紹介いたします。

※本内容は、AppComingサイト掲載のABC2011S特集ページからの転載・リライトとなります。

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Android Bazaar and Conference 2011 Summer

10時の開催と同時に基調講演および招待講演が、大隈記念講堂 21号館大講堂で開催されました。
以下、丸山教授の基調講演を中心にご紹介します。

ABC副実行委員長からのご挨拶

早稲田大学OSS研究所 深澤良彰 教授
早稲田大学IT戦略研究所 根来龍之 教授
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副実行委員長の早稲田大学・深澤教授および根来教授から、開催にあたってのごあいさつと取り組みについての話がありました。

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基調講演

丸山不二夫(ABC 2011 Summe 実行委員会 実行委員長・日本Androidの会 理事長•早稲田大学大学院 客員教授)
がんばれ日本。がんばれAndroid -- オープンな技術とオープンな社会 --
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震災と情報共有、Androidの爆発的な拡大と日本、IT技術のコンシューマ化とAndroidという3つのテーマについての講演がありました。
何枚かのスライドをピックアップしてご紹介します。

丸山不二夫(ABC 2011 Summe 実行委員会 実行委員長・日本Androidの会 理事長•早稲田大学大学院 客員教授) 丸山不二夫(ABC 2011 Summe 実行委員会 実行委員長・日本Androidの会 理事長•早稲田大学大学院 客員教授)

まず、震災時におけるネットの価値が再認識されたケースとして、Google Person Finderなどの災害支援サイトの自発的な立ち上げ、IT業界からのクラウドリソース無償提供、TV放送のUstream配信、フリージャーナリズムなど、大きな役割があったこと。

Android開発コミュニティにおいて、自分たちに何ができるのか、電話・ネットというインフラの重要性、オープンソースとも共通する相互利他・相互互恵・贈与の精神が重要であると。

丸山不二夫(ABC 2011 Summe 実行委員会 実行委員長・日本Androidの会 理事長•早稲田大学大学院 客員教授) 丸山不二夫(ABC 2011 Summe 実行委員会 実行委員長・日本Androidの会 理事長•早稲田大学大学院 客員教授)

インフラが停止するような状態において、実験的な取り組みとしてのバケツリレー的なメッセージ伝達(転送・共有)の仕組みとして、P2P型すれ違い通信によるTwitterメッセージ投稿アプリ『Payforwarding Project Monac』の紹介がありました。
人が媒介する事でネットワーク断の場所から、小さなデータが人伝に送られ、ネットが繋がったところでネットワーク経由でメッセージを送るという、帰宅難民のような何10kmにも及ぶ人の列がなされれば、あっという間に伝達されそうな、とても興味深い仕組みです。

また、災害支援アプリを開発する過程で、あらゆる規制が阻害要因となり、有益な情報伝達・配信の機会を損なっていることに言及されていました。

何らかの法規制により即時対応が困難な事象、国・自治体・組織・団体の都合などがあるにせよ、今回の震災から、法改正・規制緩和・過渡的な超法規的な措置を可能とする仕組みなどが整備され、地震の多い日本を支える情報技術・Androidの活躍の場が広がることに期待したいところです。

丸山不二夫(ABC 2011 Summe 実行委員会 実行委員長・日本Androidの会 理事長•早稲田大学大学院 客員教授) 丸山不二夫(ABC 2011 Summe 実行委員会 実行委員長・日本Androidの会 理事長•早稲田大学大学院 客員教授)

日本のインフラに重要な役割を果たすであろうAndroidの普及状況についての話がありました。

2010年の日本国内における携帯電話のOS別出荷台数において、Androidが22.7%、スマートフォン市場においては57.4%のシェアとなっていること、、Gartnerの市場予測資料から2012年にはスマートフォン市場におけるAndroidのシェアが約半分の49.2%となること(日本は世界よりも2年早く約半分がAndridとなっていること=Android普及先進国)、更に国内も2011年は70%がAndroidの出荷シェアとなり、累計で1620万台もの普及が見込まれているとのこと。

そして、端末だけではなく、クラウドサービスによる競争が進み次の10年をリードするような次世代サービスが日本から生まれることへの期待が述べられていました。


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Tim Bray氏ビデオメッセージ 


http://googledevjp.blogspot.com/2011/07/tim-bray.html

  • 世界中で1億3500万台のAndroid端末
  • 毎日55万台の新しいAndroid端末がアクティベート
  • アクティベート数は毎週4.5%伸び
  • Android Marketからのアプリのダウンロード数は、最初の10億ダウンロードまで約20ヵ月を要したが、次の10億は約5か月、その次は約3か月と短縮され、現在約60億のアプリケーションがダウンロードされた

※会場で実際に流されたビデオと翻訳(ソース:GASIS.JP YouTubeコンテンツ



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招待講演
谷脇 康彦(総務省情報通信国際戦略局情報通信政策課長)
震災復興とICT
[講演資料] http://www.android-group.jp/abc2011s/presentation/somusho.pdf

谷脇 康彦(総務省情報通信国際戦略局情報通信政策課長)震災復興とICT

東日本大震災における通信の被災・輻輳状況、携帯電話基地局の停波局数の推移、震災を踏まえたICT政策、ICTによる被災地復興などについての講演がありました。

スライドの文字が小さすぎて会場の真ん中より後ろ、2階席にいた人からは、「読めない」「見えない」の声が多く聞かれましたが、資料が早々にPDFにて配布ということで、こちらをご参照ください。

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[ ソース:AppComing 『Android Bazaar and Conference 2011 Summer特集』 ]

  1. 基調講演『頑張れ日本、頑張れAndroid!!』
  2. 招待講演:山下哲也氏(NTTドコモ)・伊藤直也氏(グリー)・村上憲郎氏(慶応義塾大学大学院特別招聘教授)
  3. カンファレンス:シャープ株式会社、河野謙三氏(株式会社エミライ)、石川雅之氏(よこはま地産地消とれたて倶楽部)
  4. バザール:コミュニティブース1(日本Androidの会 千葉支部・横浜支部・横浜ビジネス支部・神戸支部・テスト部・福祉部)
  5. バザール:コミュニティブース2(日本コロナの会・大阪電気通信大学 高見研究室・工学院大学 金丸研究室・よちよちAndroidサンデープログラミングの会・世界文鳥会議 Android支部・第一回NINJA会議実行委員会・久川真吾氏)
  6. バザール:コミュニティブース3(日本Androidの会 横浜支部ロボット部・神戸支部ロボ部・mbed部・PCでAndroid部・TechBooster)
  7. バザール:東北・震災関連ブース
  8. バザール:企業ブース

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http://www.android-group.jp/abc2011s/
http://www.android-group.jp/abc2011s/

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