オルタナティブ・ブログ > 破壊的イノベーションでキャズム越え >

国境なきオープンイノベーション(C&D)で、世界のソフトを日本で仕上げて世界で売り抜く!

公衆無線LANサービスの強化(au Wi-Fi SPOT・UQ Wi-Fiワイド)でスマートフォン普及対策

»

KDDIは、5月の夏モデル新製品発表会でアナウンスしていたスマートフォン向けの公衆無線LANサービス『au Wi-Fi SPOT』を本日6月30日から開始する。

au Wi-Fi SPOTは、外出先でもauスマートフォンでより高速なインターネット通信をWi-Fi(無線LAN)で利用できるサービスで、 auの対象機種(スマートフォン)ユーザであればパケット通信料定額サービス「ISフラット」または「プランF (IS) シンプル/プランF (IS)」に加入している場合、追加料金不要(無料)で利用可能になり、更に、誰でも簡単に設定することなく接続ができる専用アプリケーション「au Wi-Fi 接続ツール」を提供し、従来の3G回線とWi-Fiの電波の強さに応じて自動的に接続先を切り替えるため、いつでも最適なインターネット回線に接続されます。

つまり、ユーザにとっては 無料で 簡単で 快適な通信 を可能とするサービスということになります。

このサービスは、KDDIとワイヤ・アンド・ワイヤレスが共同で、UQコミュニケーションズが提供するWiMAXサービスなどを活用し、「au Wi-Fi SPOT」のほか、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの「Wi-Fiスクエア」およびUQコミュニケーションズの「UQ Wi-Fi」の全国約1万スポットからサービスを開始し、2012年3月末には全国約10万スポットで利用可能になるという、急激な拡大を計画しています。

au Wi-Fi SPOT

-

日本国内でのスマートフォンユーザの拡大は、従来のケータイよりもインターネット利用時のデータ量が多く、各キャリアの3G通信網を徐々に圧迫しつつあり、この夏モデルからは、スマートフォン新機種の比率が大幅に増加し、しかも赤外線・おサイフケータイ・ワンセグ・防水といった従来のケータイ機能を実装したスマートフォンが増加していることから、スマートフォンユーザ比率は更に急速に高まっていく事が予想されるため、キャリア各社は、3G通信網以外のネットワークで、ユーザがデータ通信を行うよう施策を推進し、ユーザ一人あたりの3G網経由インターネット利用データ量を抑制しなければいけないという状況になると思われます。

その3G通信のデータ量を抑制する方法の1つは、ユーザの家などのネットワーク利用環境に、フェムトセル(小型基地局による3G通信)やWi-Fiルータを利用してもらう方法があります。
しかし、フェムトセルは総務省の許可の後通信事業者の管理によって設置されるなど、Wi-Fiルータのようにユーザが勝手に設置することはできないため、また何れも、ユーザのインターネット回線を利用するという前提があるという問題点と、、モバイル回線だけを利用している人においては、対象外となるため、キャリア側としては単に、ユーザに期待する手段となってしまいます。

そしてもう1つが、公衆無線LANの活用です。
駅周辺・商業施設・繁華街などの街中などでのインターネット接続を公衆無線LAN経由とすることで、3G回線網への負荷を大幅に軽減できます。 事業者との調整によりWi-Fi環境の構築が可能となるため、計画的なネットワーク分散化を進める事ができると考えられます。(事業者との合意を得るまでは、かなり長く険しい道のりがあるかとは思いますが。)

au Wi-Fi SPOTは、この公衆無線LANモデルですが、ユーザは追加利用料金が無料ということで、より快適なネットワークを自動切り替えするサービスを利用しやすくなり(Wi-Fi利用を促進)、その結果としてKDDIは、3G回線への負荷を軽減できるという事になります。
昨年秋以降、他社にやや遅れてAndroidスマートフォンに力を入れ始め「Android au」という宣伝を繰り返してきたことで、auユーザの多くもスマートフォンにシフトしていますが、そのスピードに、auの3G網強化が追いつかないと、『繋がらない』『遅い』という不満が出る事になるため、早々に、Wi-FiやWi-MAXなどの外部ネットワークへの負荷分散を行うことは、ユーザ満足度も高まり、かつ他キャリアを先行しているウマイやり方ではないかと思います。

-

また、このau Wi-Fi SPOTを支えるインフラの1つがUQコミュニケーションズの提供するサービスです。
同社も連日のプレスリリースを行っていますが、基盤となるUQ WiMAXサービスは、地下で利用できないという不満が多く、それを解消すべく超小型WiMAX基地局導入を推進し、徐々にエリアを拡大しつつあります。

東京都心部においては、既に都営地下鉄での利用に関する計画も発表され(2012年春よりスタート予定)、営団地下鉄とも交渉が進んでいることから、最大の弱点を自力で補いつつありますが、コストとスピード感から、他との提携を推進する事も重要と思われ、同社の公衆無線LANサービス「UQ Wi-Fi」も「UQ Wi-Fiワイド」としてワイヤ・アンド・ワイヤレスとの提携によるスポットの拡大を図っています。
しかもUQ WiMAXサービスを契約していれば、「UQ Wi-Fi」「UQ Wi-Fiワイド」ともに追加料金不要(無料)のサービスということで、ユーザ利便性と満足度は高まり、新規加入者も引き続き増加傾向となることが予想されます。

  • 2011年6月29日 公衆無線LANサービス「UQ Wi-Fi」のサービス拡充について
    ―より多くのアクセスポイントで、より簡単にご利用いただけるようになります―
    http://www.uqwimax.jp/news_release/201106291.html

このように、KDDI・UQコミュニケーションズ・ワイヤアンドワイヤレス連合は、着実に各社の強みを活かした、強いモバイルネットワークを構築しつつありますが、未だ試験的なサービスレベル(エリア)の「Xi(クロッシィ)」の行方やその他の施策が気になるNTTドコモ、国内スマートフォンで先行したiPhoneにより負荷が高く(遅く)繋がりにくいといわれるソフトバンクモバイルの両社が、今後、どのような施策で、自社3G網を整備しながら、他のネットワークにトラフィックを逃がしていくのか、そして、そもそも論の基地局・電波の改善、そして次なる700/900MHz帯の割り当て論争などを含め、どのキャリアがユーザの満足度を高めシェアを拡大していくか、引き続き注目したいと思います。

-

[ソース] アンドロイド総合情報サイトアップカミング(AppComing)
Appcoming_logo_150x53
http://www.app-coming.jp/ja/articles/detail/28

Comment(0)