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ITmedia 神尾寿さんの記事『iPhoneは「キャズムを越える」のか』から、iPhoneキャズム越えの定義を考える

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神尾寿のMobile+Views:
iPhoneは「キャズムを越える」のか
街中で、電車の中で――。これまでにもましてiPhoneを使う人を見かける機会が増えてきた。20代を中心とした若い女性層が増えるなど“キャズム越えの必須条件”を満たしつつあるiPhoneだが、それを超えるにはクリアすべき2つの課題がありそうだ。
http://www.itmedia.co.jp/promobile/articles/0909/25/news017.html

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ということで、神尾さんの記事では、

  • おサイフケータイ
  • 地方での普及

という2つの課題をクリアする事で、キャズムを越えられるのではということで、「確かに!」と思えるわけですが、では、このキャズム現象がどの状態までで、どこから越えたといえるのかについて、考察してみました。

考察する理由・・・簡単なことで、いちおう、私のブログテーマ(タイトル)になっているからですから、まずは、私のブログ初回投稿

から引用しますが、

Crossingchasm

アーリーアダプタまでの16%までの普及状況で留まっているときに、キャズム現象が見受けられるのか?という判断になるので、現在のiPhoneはどうなのか?を明らかにせねばなりません。

iPhoneの国内累計販売数は、ソフトバンクモバイルからの正式な発表があるわけではなく、いくつかのリサーチのリリースなどから推察せねばなりません。

世界では累計3,000万台という発表がありましたが、国内は、妥当性が不明な情報ばかりと思われるので、あえてリソースは記載しませんが、仮に100万台の出荷実績があるとさせて頂きます。

2008年の携帯電話出荷台数が4,200万台、本年の出荷台数は、10%程度の下落があると推察すると、ここ2年で8,000万台の出荷台数ということになります。

iPhone 3GSの販売開始以降、機種別では、32GBと16GBのモデルの違いで分けられていますが、概ね1位を継続しているであろうと思われます。

マルチキャリアで複数機種を販売している御三家 シャープ(23%)・パナソニック(16%)・NEC(13%)と比べることと、3GS以降の販売好調を分けて考えなければなりませんが、

100万台 ÷ 8,000万台 = 1.25% です。

※統一された統計指標、正式発表の数値ではないので、あくまでも仮説として眺めてください。

2009年第4四半期(10月~12月)も、引き続き、iPhoneが好調であろうと予想すると、あっという間に2%台=160万台に到達する勢いがあるのではないかと、勝手な想定をしていますが、「累計」よりもLatestな統計(実数・シェア・伸び率)が重要として考え直して、

月間300万台強という販売台数で、16%以上の50万台/月となれば、完全なるキャズム越え=普及期を勝ち得たことになる

という無謀な設定をしてみます。

できれば、Panasonicのシェアを上回って、御三家それぞれのシェアを喰っての16%。

シェアTOPのシャープが DoCoMo 5機種、au 4機種、ソフトバンク10機種の合計20機種で20%(シェアダウン)x300万台=約60万台

これに対して、Apple は 2機種で50万台。

行けるのだろうか?

  • 現行3GSで、いつまでトップランクを続けられるのか?
  • 後継機種がいつに出るのか?
  • セカイカメラのようなアプリ、LightBikeのような話題のゲームなど、「iPhoneならでは」がどれだけユーザに支持されるのか?
  • Felicaシールでの「おサイフケータイ」対応にユーザは満足するのか?
  • スマートフォンとして、法人・大学などでの導入が進むか?
  • Android/GoogleフォンやBlackBerry/RIMの販売増加で、より注目される?

他機種・短期リリースにより目新しさを追求するマーケット追随型の商品開発ではなく、「コレ欲しい」「モデルチェンジで古くならないデザインの小変更」といった今から買っても安心できるという国産車とヨーロッパ車の違いにも似た携帯電話端末の文化が生まれるような気がしてなりません。

そうなると、月間50万台とか、他を喰っての16%も夢ではない?(既に現実路線?)

ランチェスターの法則的にも、Appleが2位まで上がってくると、ここからはどうなることやらという戦国時代になりそうです。

と無謀な数値をあきらめ、2機種なんだから、とか、スマートフォンでは、とか、アプリで考えるなら、iPod Touchも含めなきゃとか。。。

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数値が公開されていないと、キャズム越えの数値を定義することが、ホントに難しいですね。

Apple社およびソフトバンクモバイル社には、是非とも、実数値をリリースして欲しいです。

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◆2009/09/25 PalmやAndroidに勝ち目はあるのか:
iPhoneを打ち負かすには――競合企業が抱える10の課題
Palm PreやAndroid携帯は、iPhoneの前では競合関係を維持するのさえ難しいのが現状だ。だが10の課題を実行できれば、iPhoneを打ち負かすのは不可能ではない。(ITmediaエンタープライズ)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0909/25/news044.html

◆2009/09/18 携帯販売ランキング(9月7日~9月13日):
「iPhone 3GS」が総合1位 ドコモ端末の「枯れ」も顕著に (1/5)
前回キャリア総合3位を獲得した「iPhone 3GS」がさらに順位を上げて首位を獲得。ドコモの端末は勢いの弱まりがさらに顕著に。(ITmedia +Dモバイル)
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0909/18/news086.html

◆2009/08/31 「iPhone 3GS」が月間1位を記録したという事実
7月に最も売れた携帯電話は「iPhone 3GS 32GB」だった──。GfK Japanの集計による月間販売ランキングのトップを、海外メーカー製のスマートフォンが初めて獲得したことの意味は大きい。(ITmedia +Dモバイル)
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0908/31/news026.html

◆2009/03/18 2008年 第4四半期と2008年 年間国内携帯電話市場規模を発表
http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20090318Apr.html

◆オルタナブログ内での「iPhone」キーワード検索結果
 http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&ie=UTF-8&hl=ja&rlz=1T4SNYL_jaJP258JP258&q=iphone+site:blogs.itmedia.co.jp

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Comment(2)

コメント

神尾 寿

はじめまして。ジャーナリストの神尾です。
私の記事を論評していただき、ありがとうございます。

キャズム越えの判断についてですが、iPhoneはもうひとつの要素として「地域ごと」で見る必要があると考えています。他のプロダクトやサービスもそうなのですが、Apple製品は特に"一部の大都市"と"地方"の格差・普及速度差が激しいからです。例えば、東京ではキャズム越えをしているけれど、他地域はまったく・・・というケースが十分に考えるわけで。地域別の普及状態が見えてくれば、キャズム越えの状況もわかるのですが。

いずれにせよ、数字が公開されていないのは困りものですね。Appleとソフトバンクモバイルには、是非とも実数を公開してほしいところです。

神尾様

コメントいただき、光栄です。
いろいろな記事をいつも拝見しております。

記事への論評など、する立場にもないもので、あくまでも「キャズム越え」についての考察というつもりなのですが・・・


神尾様の「地域格差」は、重要なキャズム越えの要素なのだと思います。

旧Vodafone時代のマイナスの遺産なのかもしれません。(インフラ投資の抑制)

都道府県別の販売状況で、TOP1を取れている地域が16%以下で留まっているとするならば、面としてのシェアでキャズムに陥っているというような見方ができるかもしれませんね。

CMの露出度(地方のGRPが低いかもしれません)、高速通信網、ロイヤリティUP(クレームやリクエストなどへの対応力)が、勝負を分けるのかもしれません。

地方での、ケータイICカード対応(nimocaとかSUGOCAとかは、まだカードタイプのみでモバイルSUICAのようには使えなかったかと思いますが)が普及する際のキャンペーン展開とか、地方局所の戦いも必要かもしれないですね。

Appleが日本向けの対応をどこまでしてくれるか?(GMのような状態にならずに)という懸念もありますが。

WiMAX/WiFiの戦いになり始めると、iPhoneの普及は有利?とかも気になります。


いずれにしても、SBM/Appleの今後の戦略が、楽しみです。

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