【ブックトーク】3回目の冬をむかえます。/『PRAY FOR JAPAN』
“祈り”、日本人が古来から持ち続ける本質の一つだと思います。英語では“PRAY”が該当しますが、その言葉で組み立てられたハッシュタグが、瞬くまに世界を駆け巡った時がありました。
それは“2011年3月11日”、そう東日本大震災の直後、14時58分に英語圏にて発せられた「#prayforjapan」がつけられた1つのtweet。それを始まりとして、文字通りに日本への祈りの言葉や写真が届けられ始めました。それらの言葉たちはWebサイトでまとめられていたのですが、一冊の本になったのがこちらになります。
『PRAY FOR JAPAN』(prayforjapan.jp/講談社)
日本は孤独ではないとの“縁”を感じることができる、、ただ、その一言につきます。
“その時”、皆さんは何をされていたでしょうか。わたしは会社で仕事をしていました。かってない大きさの揺れに慄きながらも、その時点では津波や原発事故についての詳細は知らずに、帰宅の途につきました、、徒歩で5-6時間かけて。
家内も同様に徒歩で帰宅していましたが、道中の連絡は電話は使えずに、まれに i-mode のメールが通じる位でした。その一方で、インターネット経由の情報はとれていましたので、SNSの強さをあらためて実感したことも、覚えています。
帰宅してからは、ちょうど週末に入ったこともあり、詳細な情報を集めてはじめ、、その被害の甚大さに、あらためて慄然とした事は今でも思い出します。調べながらも、祈るような思いで各地の情報を、、被災地出身の友人たちの無事を願わずにはいられなかったことも。
なお、印象に残っているのはこちらのフレーズ。
“人は奪い合えば足りないが分け合うと余る”
ただ読んでほしい、祈りと願いがこめられた、そんな一冊です。
【あわせて読んでみたい、かもな一冊。】
『日本に自衛隊がいてよかった』(桜林美佐/産経新聞出版)
『フラガール 3.11』(清水一利/講談社)
『復興の書店』(稲泉連/小学館)
『救命』(海堂尊/新潮社)
『河北新報のいちばん長い日』(河北新報社/文藝春秋)
【補足】
Webサイトの他、Twitter や facebookページ も存在しています。また、こちらの本の印税は全て寄付にあてられているとのことです。
なおこちらは、お世話になっている「東京朝活読書会(エビカツ読書会)」にて、【テーマ:ご縁を紡いだ本】の回で紹介しました。被災からわずか10数分後に始まった“つながり”にぶら下がる言の葉たちは、今読んでもグッとくるものがあります。
ご興味を持たれましたら、是非こちらから覗いてみてください~
>>> エビカツ!~東京朝活読書会の本棚(ブクログ)