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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

内田樹氏による石破茂発言の批判について

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仕事に出る準備で慌ただしいところですが、ちょっとだけ書いておきます。

哲学者の内田樹氏が自らのブログの下記エントリで自民党の石破茂氏の発言を批判しています。

石破発言について (内田樹の研究室)
http://blog.tatsuru.com/2013/12/01_0932.php

要点は、「特定秘密保護法では自らの主義主張を他人に「強要」する行為も含めて「テロ」と規定しようとしている」という批判なのですが、少々無理がある解釈と思われましたので書いておきます。

内田氏が指摘する条文は(内田氏のブログ記事よりそのままコピペ)

彼の党が今採択しようとしている法案には「特定有害行為」の項で「テロリズム」をこう規定しているからだ。
「テロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう)」(第12条)

森担当相は国会答弁でこの条文の解釈について、最初の「又は」は「かつ」という意味であり、「政治上」から「殺傷し」までを一つ続きで読むという珍妙な答弁を行った。
しかし、この条文の日本語は、誰が読んでも、「強要」と「殺傷」と「破壊」という三つの行為が「テロリズム」に認定されているという以外に解釈のしようがない

問題は↑上記引用の最後の一節で

"誰が読んでも、「強要」と「殺傷」と「破壊」という三つの行為が「テロリズム」に認定されているという以外に解釈のしようがない" というところです。

法律関係の文というのは「又は」と「もしくは」の用法を厳密に行うので、内田氏の引用↓第12条を普通に解釈すると論理構造は下記のようになり、

2013-12-02-01.PNG

「強要」は目的、その手段としての「殺傷」と「破壊」を「テロ行為」と規定しているように読めます。

そんなわけで、内田氏の主張は無理があるように思えますがねえ・・・

まあ私も法律の専門家じゃないので、↑この解釈が間違っているようならご指摘ください。

では、また。

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