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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

原子力論考(33)エネルギー問題考察マップ

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 既に原子力論考(32)まで書いてきましたが、私は別に専門に研究してきたわけでもなんでもない単なる素人です。なので、知らないことも山のようにあります。
 そこで、自分自身が勉強するため、情報収集するための考察マップを作ってみることにしました。

 「考察マップ」と、とりあえず書いておきますが、まずは現物を見ていただきましょう。



 これは「エネルギー」が使われるにあたって始点から終点までの間にどのような工程、考えるべき要素があるかをおおまかにざっくりと書いたものです。私は何かひとつのテーマについて本格的に勉強しようとするときによくこういうものを作ります。

 簡単に説明しますと、たとえば石油は産油国において「1 採掘」される「2 資源」です。それをタンカーなどで日本へ「3 輸送」してきて、いったん「4 貯蔵」します。それを「5 精錬」したのち、たとえば発電するわけですが、発電というのは石炭・石油・原子力といった一次エネルギーを電力という二次エネルギーへ「6 変換」する作業と言えます。そうして変換されて生まれた「7 二次エネルギー(たとえば電力)」は、送電線という「8 配送網」をたどって配送されます。それらが最終的に「9 消費」されて、最後に「10 廃棄物」が残ります。
 また、主に1~5は安全保障的観点で問題であり、6~9は二次エネルギーをその生成点から末端へとどう合理的にコントロールして運ぶかという観点で問題です。「グリッド」というのは一般的には「送電網」を表す用語で、この6~9を合理的に賢くこなせるようにインフラを整備しよう、という構想は「スマートグリッド」と呼ばれています。
 しかし、電力に限らず、「蓄積しにくい二次エネルギー」を使う場合はこの「末端までの配送」の制御が問題になります。そこで「グリッド問題」として上記チャートでは書いておきました。

 さて、こういう見取り図があると、何かの策を打つことでそれがどこにどんな影響を与えるか? という調査・考察がしやすくなります。

 では、これをもとにして、まずは「原発を止めると何が起こるか?」を考えることにしましょう。次回に続きます。


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