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目立つ傍若無人の自転車とルールの周知という問題

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ちょっとドタバタしていて、久しぶりの投稿です。ただし、今回の話題は自分に対するメモのような部分があり、単なる長いつぶやきでしかないような気が……。

 

不景気のために交通費を節約したいと考える人が多くなったのか、歩道をかなりの速度で走ったり、携帯電話を操作しながら乗っている人に遭遇することが多くなりました。そうしたことに出会うにつけ、「告知」というものの難しさを感じます。

まず最初に、自転車に関するルールを法的な面から再度確認してみましょう。個人的には、以下に示す警視庁のページが信頼性という面からも有用な参照先になると思います。

▼ 自転車の交通安全
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/roadplan/bicycle/anzen.htm

簡単に、ポイントを要約してみましょう。重要な点は、

  • 自転車は、道路交通法で車両の一種(軽車両)として規定されている
  • したがって、道路交通法による取り締まり対象となる
  • 罰則、罰金もある

というあたりでしょうか。

また、個別には、

  • 自転車は車道通行が原則
  • 車道の右側は通行禁止
  • 例外を除き、自転車が歩道を通行できるのは「運転者が13歳未満の子どもか、70歳以上の高齢者、もしくは身体の不自由な方」のみ
  • 飲酒運転、二人乗りなどの禁止
  • 夜間の灯火点灯義務
  • 交差点での一時停止と安全確認義務
  • 傘をさしながら、携帯電話を使用しながらの運転の禁止

といったようなルールも定められています。いずれも罰金を基本とした罰則があり、重い場合には懲役刑になるものもあります。

これを見て「面倒だなぁ」と感じる人もいることと思いますが、このようなルールが定められるのには相応の背景があることを忘れてはいけません。ルールとは、人々が円滑に社会生活できるように定められるものなので、全体としてのマナーが良ければ設定されるようなものではないからです。

現実的に、(運転者が)携帯電話を操作しながら来た自転車にぶつけられた、もしくはぶつかりそうになったという話は毎日のように聞きますし、突然飛び出して来た自転車と(自分が運転しているクルマが)ぶつかりそうになったという話も珍しいものではありません。読者の皆様にとっても、そういった経験や話は珍しくないのではないでしょうか。

個人的には、こうしたことのほとんどは運転者本人のマナーの問題だとは思いますが、ひどい状況が続くようだと問題を解決するために取り締まりもやむなしという気もします。残念なことではありますが……。

さて、ここであらためて考えてみたいことがあります。それは、タイトルにも書いた「周知という問題」です。

普通に考えれば、多くの人は「罰金を取られるならやらない」と思うのではないでしょうか。本来的には「人の迷惑になるからやらない」が理想ではありますが、なかなか性善説だけではうまくいきません。そこで、広報屋としては「実は、やってはいけないということと、それに対する罰則があることを知らない、もしくは忘れてしまっている人が多いのではないか」という仮説を立てて有用な方策がないかを考えてみることになります。

今回の話題である「自転車を運転するうえでのルール」は、以前、テレビなどで取り上げられ、いくつかの罰則適用事例が報道された記憶があります。その意味では、告知がされていないわけではありません。

しかし、人間には「喉元過ぎれば熱さを忘れる」というようなことわざにもあるように、時間が経てば忘れてしまうという特性があります。戦争や災害の映像を見て「怖い」と思っても、おそらく、しばらくすればそのときに感じた「怖い」という感覚は消えていくでしょう。その点を考え合わせると、十分な周知を実現するためには相応の告知が必要ということになります。

では、「相応の告知」とは何か? 個人的に、これはとても悩ましい問題です。一時的に膨大な情報を流して多くの人々の目を向けさせることは可能でしょう。しかし、その効果(周知率の向上)には永続性がありません。だからといってしつこく流しても、それらはだんだんと飽きられてきて最終的には無視される存在になってしまうと思われます。告知には(比較的大きな)コストがかかりますから、期待する効果が得られないとするとやる価値がないと判断されます。これは、広告でも同様です。

現状では、何かを周知したいときには初期に大きな告知活動を行う。それ以降は、細々とした形で続けるという形がほとんどです。ただし、この方法では興味のある人しかつなぎ止めることができません。いまだに、決定打といえるものが無いのです。商品のように「興味のある人だけを対象にできればよし」と割り切れるものであれば何らかの方法はありますが、より広い対象者にと言った時点でそのハードルはものすごく高くなってしまうのです。

今回は自転車のマナーを話題に選びましたが、こうした話は地震などの災害への備えでも同様です。何かいい方法はないか? ものすごく大きな課題ではないかと感じています。

 

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