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【図解】コレ1枚でわかる「デジタル」と「IT」

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「なぜ今、ビジネスはデジタルでなくてはならないのか?」

「アナログのままでは、なぜいけないのか?」

「そもそも、デジタルとITはどう違うのか?」

あなたは、この質問に即座に答えられるでしょうか。

私たちの日常は、すでに「デジタル」にどっぷりと浸かっています。

朝起きればスマホでLINEやニュースをチェックし、通勤時にはSuicaで改札を通り、移動中にはアプリで運行情報を確認します。オフィスに着けばPCを立ち上げ、メールやチャットで業務を始める----。

1日の始まりだけを切り取っても、私たちの生活はデジタルなしには成立しません。

では、なぜこれほどまでに私たちの日常はデジタル化されたのでしょうか。結論から言えば、「圧倒的にコストパフォーマンスが良いから」です。

今回は、ビジネスの現場で頻出する「デジタル」と「IT」について、その本質と関係を紐解いていきましょう。

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1. 「デジタル」と「アナログ」の決定的な違い

そもそも「デジタル」とは何を指す言葉なのでしょうか。

日本語に訳すと「離散量(りさんりょう)」、つまり「飛び飛びの値を取る数」のことを指します。

「1、2、3・・・」や「0、1、10・・・」のように、1の次は2、その次は3といった具合に、段階的に区切られた値で表現されます。もともとは、ラテン語で「指」を意味する「デジタス(Digitus)」が語源となった言葉です。指を折って数を数える様子をイメージしていただくと分かりやすいでしょう。

この「デジタル」と対をなす言葉が「アナログ」です。日本語では「連続量(れんぞくりょう)」と呼びます。

例えば、アナログ時計の秒針が滑らかに動く様子や、なだらかな坂道を想像してください。「1」と「2」の間には「1.5」があり、さらにその間には「1.55」があるように、値が途切れることなく無限に連続している状態を指します。

実は、私たちの暮らす「現実世界」はすべてアナログです。時間の流れ、光の明るさ、聞こえてくる声、気温の変化など、あらゆる「ものごと」や「できごと」は連続しており、本来はアナログな存在なのです。

2. なぜ「デジタル化」が必要なのか?

現実世界がアナログであるなら、アナログのままで扱えば良さそうなものです。しかし、それでは困る事情があります。

それは、コンピューターやネットワークは「デジタル」でしか動けないからです。

コンピューターの世界は「0」と「1」の組み合わせでできています。曖昧で連続的なアナログ情報を、そのままでは処理することができません。そこで、現実世界のアナログな情報を、コンピューターが理解できるデジタルの形に置き換える必要が出てきます。

このプロセスこそが「デジタル化」です。

  • マイクやカメラで、音や光をデジタルデータに変換する。

  • 紙の書類や口頭での伝言をやめ、業務システムに入力する。

これらはすべて、現実世界の「アナログな事象」を「デジタル形式でコピー(複製)すること」と言い換えられます。

3. デジタル化がもたらす「圧倒的な効率化」と「新しい価値」

現実世界をデジタル化し、コンピューターで扱えるようになると、何が起きるのでしょうか。

まず、作業が劇的に「効率化」します。

例えば、膨大な紙の資料から特定の情報を探すには何時間もかかりますが、デジタルデータであれば検索機能を使って一瞬で見つけ出すことができます。また、作成した資料を劣化させることなく、一瞬で何千人にも複製・配布することも可能です。

しかし、恩恵は効率化だけではありません。アナログのままでは実現できなかった「新しい価値」が生まれます。

例えば、物理的な距離に関係なく世界中の人とリアルタイムで会議を行ったり、過去の膨大なデータをAI(人工知能)が分析して将来の売上予測を立てたりすることなどです。

アナログ時代の手法と比べれば、その効率は何十倍、何百倍にもなります。それどころか、これまでの常識にとらわれない新しいビジネスモデルや価値を、私たちの社会にもたらしてくれるのです。

4. 「IT」とは何か?

最後に、「IT」という言葉の位置づけを確認しておきましょう。

これまで説明してきたような「デジタル化」や、それを処理する「コンピューター」「ネットワーク」を実現するための技術そのものを「IT(Information Technology:情報技術)」と呼びます。

  • 計算処理を行うプロセッサー(半導体)

  • データを瞬時に届ける通信技術

  • 情報を映し出すディスプレイ技術

  • データを動かすソフトウェア

これらすべてがITです。つまり、「デジタル」という概念や仕組みを実現するための道具や手段が「IT」であると理解すれば良いでしょう。

また、よく似た言葉に「ICT(Information and Communication Technology)」がありますが、基本的にはITと同じ意味です。ただ、「Communication(通信・伝達)」という言葉が含まれている通り、「人と人、人とコンピューターがつながる」ことを強調したい場合に、特に日本や教育・公共の現場で好んで使われています。

まとめ

  • デジタル:コンピューターが扱える「区切られた数値(0と1)」。効率化の源泉。

  • アナログ:私たちの住む現実世界そのもの(連続量)。

  • デジタル化:アナログな現実世界を、コンピューターで扱えるように変換・コピーすること。

  • IT:デジタル化を実現し、活用するための技術の総称。

ビジネスにおいて「デジタル活用」が叫ばれるのは、単に流行だからではなく、アナログな現実世界をITの力で拡張し、圧倒的なコストパフォーマンスと新しい可能性を手に入れるためなのです。

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突然ですが、少しご自身の「常識」のアップデート状況を点検してみましょう。 お客様との雑談や会議で、次のような質問をされたとき、あなたは自信を持って答えられますか?

【初級編】基本の「キ」

まずは、現代のビジネスシーンで頻出するキーワードです。

  1. 「デジタル化」と「DX」、何が違うのですか?
  2. 「仮想化」と「コンテナ」、技術的な違いとメリットは何ですか?
  3. 「機械学習」「ニューラルネットワーク」「深層学習(ディープラーニング)」、それぞれの包含関係と違いは?
  4. 今のAIには何ができて、何ができないのですか? 人間の知性との決定的な違いは?
  5. セキュリティでよく聞く「ゼロトラスト」とは何ですか? 従来の境界型防御とはどう違うのですか?

【中級編】トレンドの本質を掴む

続いて、ニュースや現場で飛び交う言葉の「意味」を深く理解しているかどうかの問いです。

  1. 「クラウドネイティブ」とは何ですか? 単に「クラウドを使うこと」とは違いますか?
  2. AIにおける「モデル」とは、具体的に何を指す言葉ですか?
  3. 「Stack Overflowの死」という言葉が示唆する、プログラミングや開発現場の未来とは?
  4. 「アジャイル開発」と「DevOps」、それぞれの目的と両者の関係性は?
  5. 「マイクロサービスアーキテクチャ」を採用する際のメリットと、逆に生じる複雑さ(デメリット)は何ですか?

【上級編】未来と社会を見据える

最後は、技術が社会やビジネス構造に与える影響についての問いです。

  1. 「生成AI(Generative AI)」の台頭が、知的財産権や著作権法のあり方にどのような課題を投げかけていますか?
  2. 「量子コンピュータ」の実用化は、現在の暗号技術やセキュリティにどのようなインパクトを与えますか?
  3. 「Web3」や「DAO(分散型自律組織)」は、既存のプラットフォーマー型ビジネスをどう変える可能性がありますか?
  4. ITインフラの消費電力問題と「サステナビリティ」の観点から、データセンターやクラウド選定に求められる視点とは?
  5. 「デジタル主権(ソブリンクラウド)」という概念が、グローバルなデータ活用において重要視される背景は?

いかがでしたか? すらすらと、自分の言葉で説明できたでしょうか。それとも、曖昧な理解であることに気づき、言葉に詰まってしまったでしょうか。

もし答えに窮するとしたら、ぜひITソリューション塾にご参加ください。ここには、新たなビジネスとキャリアの未来を見つけるヒントがあるはずです。

【ユーザー企業の皆さんへ】

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戦略や施策を練る際、ITトレンドの風向きを見誤っては手の打ちようがありません。

ITソリューション塾では、最新トレンドを体系的・俯瞰的に学ぶ機会を提供します。さらに、アジャイル開発やDevOps、セキュリティの最前線で活躍する第一人者を講師に招き、実践知としてのノウハウも共有いただきます。

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受付はこちらから: https://www.netcommerce.co.jp/juku

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