【図解】コレ1枚で分かる「コンピュータをつなげる」歴史
1950年代、コンピュータは、給与計算や請求処理などの大量の事務計算を効率化するために使われ始めました。しかし、当時は、同時に複数の計算をこなすことは大変で、紙カードや磁気テープにデータを保管し、順番待ちで入れ替わり使うのが一般的でした。
その後、データ共有、同時に複数ユーザーが異なる計算を行う仕組み、PCの登場など、コンピュータの利便性は高まり、利用範囲も広がりました。さらに、ネットワークの普及で、様々なコンピュータ同士がつながる時代となったのです。
このおかげで、紙の伝票に頼った業務の流れは、コンピュータに置き換えられ、部門をまたがる業務の流れを効率化するために使われるようになりました。
例えば、小売業では、発注を出す、商品を検品する、売れた商品を確認するなどの作業を従来は紙の伝票で行っていたものを、ネットワーク越しにどこからでもできるようになり、データの一貫性が担保され、転記や受け渡しに伴うミスは大幅に減り、地域や部門をまたがる業務のスピードアップが図られたのです。
さらに、企業を越えて他社のコンピュータもネットワークでつなぎ、調達や在庫、物流などの全工程を一元管理し「見える化」することで、正確な需要予測や計画作り、ムダの排除などを実現するSCM(サプライチェーンマネジメント)が実現しました。
1990年代に入り、個人でPCを持つ時代が到来します。ネットワークもまた、企業だけではなく個人のPCともつながる巨大なネットワーク、「インターネット」が登場しました。これにより、広告や宣伝、ショッピングやビジネス取引、文書やデータのやり取りや共有、会議や商談などを、国や地域を越えて行えるようになったのです。
2000年代、携帯電話の普及は、どこからでも、そしていつでもつながるモバイル・ネットワークを実現し、接続コストも急速に低下してゆきます。そんな時代の2007年、PCと同等の機能を持つWebブラウザーを搭載したモバイル・デバイス「iPhone」が登場します。これを切っ掛けとして、スマートフォンが普及し、インターネットは、日常の中に深く浸透してゆきます。
コンピュータは、それらを繋げることで、その価値を大きく変え、高めてきました。
「通信ネットワークの価値は、接続するシステムの数の二乗に比例する」
イーサネットを発明したロバート・メトカーフ氏は、1995年、「メトカーフの法則」として知られる経験則を提唱しています。
電話機が二台しかなければ、やり取りされる情報や用途はたいしたものではありませんが、それが、数万台になり、数億台になれば、その価値は、計り知れない大きさになります。
様々なモノがインターネットにつながる(IoT: Internet of Things)時代を向かえつつある今、つながることの価値は、とてつもなく大きなものになろうとしているのです。
【最新版】最新のITトレンドとビジネス戦略【2015年5月版】
「最新のITトレンドとビジネス戦略(全326ページ)」を最新版に更新しました。新規追加のプレゼンテーションは6枚ですが、新しい解説文を24ページ追加し、全てロイヤリティ・フリーとさせて頂きました。ご活用下さい。
テクノロジー編【2015年5月版】(271ページ)
新規ページを6ページ、最新の解説文を24ページ追加しています。
・これからのオフィスインフラを追加しました。
・パブリッククラウドの適用リスクを追加いたしました。
・コレ一枚でわかるIoTとビッグデータを改訂しました。
・IoTとモノのサービス化を追加しました。
・産業革命の歴史を追加しました。
・プレゼンテーション(24ページ)の「ノート」に最新の解説文を追加致しました。こちらも合わせてロイヤリティフリーでご活用下さい。
ビジネス戦略編【2015年5月版】(55ページ)
新規追加はありません。誤字脱字の修正、解説文の訂正を行いました。
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目次
- 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
- 第1章 クラウドコンピューティング
- 第2章 モバイルとウェアラブル
- 第3章 ITインフラ
- 第4章 IoTとビッグデータ
- 第5章 スマートマシン
「SI事業者のオフショア開発」を投稿しました
5/15〜5/18、ミャンマーに行き、地元IT企業や日本のオフショア開発拠点を訪問してきました。
気温40度の蒸し暑さは、東南アジアならではです。そんな国も2011年の軍政から民政への移行に伴い、経済が急速に発展し、IT産業も成長を見せ始めています。そんなミャンマーの実情を見てこようというのが、今回の目的でした。
この国で日本企業がどのように関わってゆくのかを考える貴重な機会となりました。そんな経験を報告させていだきます。