バイラル動画対決<ジェニファー・ロペスVSニコール・シャージンガーVSレディ・ガガ>
昨日は、YouTubeにおける動画の視聴回数とソーシャルメディア(特にfacebook)へシェアされた回数の因果関係を、米国のViral Video Chartというウェブサイトのデータを参考にしながらまとめてみた。サンプリングに使用したのは、グーグルとアップルの最近公開された広告動画だった。結果、YouTubeに公開された動画が、ソーシャルメディア(特にfacebook)の影響を強く受けながらバイラルして行くんだということが証明された。
動画がバイラルされていく過程において、ソーシャルメディア(特にfacebook)がいかに強い影響力を持っているかということを証明するための題材としては、企業の広告動画よりもエンターテインメントの方が実は向いている。なぜなら、エンターテインメントの動画の方が企業の広告動画よりもデータ量が膨大に多いからだ。サンプリングする題材として、エンターテインメントの動画ほど格好の題材はない。
このゴールデン・ウィーク期間中YouTubeに公開され、Viral Video Chart Best20にランキング入りしてきた、ジェニファー・ロペス、ニコール・シャージンガー、レディ・ガガといった歌姫3人の、新着プロモーション動画の5月6日16時頃時点でのデータを図にまとめてみた。
他の二人よりも2、3日先に公開されているとは言え、ジェニファー・ロペスの圧倒的な強さが目につく。公開後たった4日間で、YouTubeで約550万回も視聴されている。昨日紹介した、同じ5月2日に公開された動画“Google Chrome:It Gets Better”の視聴回数が約50万回だったことを考えれば、いかにジェニファー・ロペスのこの数字が驚異的かということがわかっていただけるかと思う。参考までに、ジェニファー・ロペスはViral Video Chart Best20にもう1作品ランキングされていて、その人気の高さはバイラル動画界の女王と言ってもいいくらいだ。
3人に共通している項目で注目したいのは、いずれもfacebookでのシェア回数が10万回を超えているということ。twitterやblogよりも、facebookの数字が3人とも抜きんでている。ジェニファー・ロペスはともかくとして、5月5日に公開されたばかりのレディ・ガガの「Judas」が、たった1日で17万回もfacebookでシェアされているというのは驚きである。何かと話題の多いレディ・ガガ、facebookにおける注目度もかなり高いようだ。
facebookでシェアされることが、YouTubeでの視聴回数を増やすことにとっていかに重要なことかということがよくわかる。大雑把に言えば、facebookで10万回シェアされてはじめてYouTubeで100万回視聴されるといったところだろうか。バイラル動画が創られていく過程において、facebookはもはやなくてはならない重要なメディアになっている。この事実は、バイラル動画を公開する場所が、何もYouTubeには限らないということを意味している。facebookのようなソーシャルメディアを上手く活用すれば、企業の広告動画を、自社のウェブサイト上に公開してバイラルさせることも十分可能だ。
実は、今日の朝起きてすぐViral Video Chartの画面を見て驚いたことがある。なんと、”Lady Gaga:Judas”が1位になっているではないか。※下のキャプチャー画像を参照。
ということで、以下は今日の8時45分時点でのデータである。レディ・ガガの驚異的な伸びがわかっていただけただろうか。バイラル動画界の女王ジェニファー・ロペスに肉薄する勢いだ。
バイラル動画のデータは数時間単位で変動する。継続的に計測し続けることが重要だ。
■Viral Video Chart
http://viralvideochart.unrulymedia.com