事業計画書は魂をこめて書く
起業して日が浅いまだまだ未熟な私ですが、これから起業を考えている人や起業したばかりの人から、時々相談を受けることがあります。とても教えられるような立場にはないのですが、私の経験が少しでも役に立つのならと思い、できるだけ時間を割くようにしています。私も先輩起業家に相談に乗ってもらい、随分助けてもらったからです。
それこそいろんな相談を受けるのですが、一番多いのはお金に関する相談でしょうか。自己資金はいくら用意すればいいのか、国民金融公庫から借り入れするにはどうしたらいいのか、エンジェルに会うにはどうすればいいのかなど、本当に様々です。
中でも多いのが、ベンチャー・キャピタルから出資してもらうにはどうすればいいのかという相談です。自己資金が少ない起業家にしてみれば、事業を軌道に乗せるためにベンチャー・キャピタルから援助を受けたいと考えるのはある意味当然のことです。私の場合はたまたま運が良かったこともあって、早いステージでベンチャー・キャピタルから出資を受けることができました。
ただ、今回自分で経験してみてわかったことですが、ベンチャー・キャピタルから出資を受けるのは想像以上に大変なことです。スタートアップやアーリーなどの早いステージで出資を受けるとなると尚更です。でも、チャンスはあります。最後まであきらめてはいけません。
ベンチャー・キャピタルに話を聞いてもらうまで辿りつけないという相談をよく持ちかけられます。会って話を聞いてもらえないことには前に進みません。起業家にしてみれば重要な問題です。ところが、何人かの起業家に会って、事業計画書を実際に見せてもらったところで、なんとなくその理由がわかりました。
事業計画書がお粗末だったのです。私から見ても、これではベンチャー・キャピタルは会いたいとは思わないだろうなというお粗末なレベルでした。内容以前の問題で、ハッキリ言って手に取る気にならないような体裁の事業計画書だったのです。内容が重要であることは間違いないのですが、その前に読んでみたいと思わせる最低限の体裁が必要です。
フォントのサイズを整える、使うフォントをあらかじめ決めておく、目次をつける、ナンバーをふる、図解を効果的に使うなど、見た目にもある程度気を遣う必要があると思います。読んでもらう前に、手に取ってもらうことが重要なのです。内容はもちろん、読む人の気持ちを考えて見た目にも気を使って書いたものが、本当の意味での魂のこもった事業計画書ではないかと思います。
ベンチャー・キャピタルには毎日膨大な事業計画書が送られてくるそうです。その膨大な数の中から選んでもらうためには、内容にも体裁にも細心の注意を払い、魂をこめて事業計画書を書く必要があります。事業計画書は、自分の人生を左右するかもしれない重要な資料です。魂くらいこめないと。。。