オルタナティブ・ブログ > アー・ユー・エクスペリエンスト? >

人生と仕事に必要な様々なことについて考えるブログ

SNSに立ち塞がる二つの壁。集客と収益モデル

»

実際にSNSを立ち上げてみると、利用規約を作成してちゃんと運営していれば、世間で言われているようなコミュニティやブログの炎上などはほとんど起こらないということがわかる。始める前からマイナス面ばかりを気にしていても、しかたがないということだ。

そんなことよりも、SNSにはもっと真剣になって対策を考えなければならない二つの大きな壁がある。それは、いかにしてユーザーを集めるかという集客と、いかにして儲けるかという収益モデルの二つだ。それを証明するかのように、最近寄せられる相談も、ほとんどがこの二つの問題に集中している。

集客の問題は、ユーザーを増やすことに頭を悩ませなくてもいい、社内SNS以外のすべてのSNSが直面することになる壁だ。最初は、周囲の人間の協力もあって早いペースで集まるユーザーも、数ヶ月もすれば目に見えてペース・ダウンしてくる。

ミクシィのように数百万人という規模のユーザー数は考えていなくても、どのSNSも目標としている数字を持っている。そして、その目標としている会員数に到達するために、毎日苦戦苦闘することになるわけである。

結局、広告やキャンペーンを使ってユーザーを集めることになるわけだが、集客のためにコストをかけられるサービスはまだ救いがある。だけど、広告予算の取れないサービスは悲惨だ。結局、打つ手がなくなり、最終的には閉鎖に追い込まれてしまうことになる。

なぜ集客が、SNSが成功するための重要な要因になっているのかといえば、今のところ広告以外にこれといった収益モデルが見当たらないからだ。そして、広告を掲載してもらうためには、最低でも十万人単位でのユーザー数が必要だ。

広告収入以外の収益モデルが存在しない以上、ユーザー数の獲得に躍起になる以外に方法がないというのが正直なところかもしれない。今のところ考えられる広告以外の収益モデルといえば、コマース、会員費の徴収、情報の売買などがあるが、どれもいま一つだ。結局広告に頼らざるおえないというのが現実である。

SNSを立ち上げた後、何ヶ月目からどれくらいの広告予算を使ってユーザーを獲得していくか。そして、何で収益をあげるかといった問題については、計画の段階で事前によく考えておく必要がある。これが明確になっていない状態で見切り発車しても、SNSは成功しない。

集客と収益モデルの二つの壁が、SNSの成功を難しいものにしている。

Comment(4)