ベイ・シティ・ローラーズの元メンバーが印税の支払いを求めて提訴
1970年代に、女性を中心に日本でも一大ブームを巻き起こした英国のロック・バンド、ベイ・シティ・ローラーズの元メンバーが、印税の支払いを求めてレコード会社を提訴したという。
訴えられたのは、当時彼らが所属異していた米アリスタ・レコード。ベイ・シティ・ローラーズの訴えによると、アリスタ・レコードは、過去25年間において、レコードや関連グッズなどの売り上げによる印税のほとんどを支払っていないという。彼らのアルバムは、全世界で少なくとも7000万枚売れたということだが、実際に支払われた印税はわずか25万4000ドル(約3000万円)に過ぎなかったという。
もしもこの訴えが本当だとすれば、あまりにも酷過ぎる。当時ベイ・シティ・ローラーズを応援していた、ファンに対する裏切り行為と言ってもいい愚行だ。英BBCが21日伝えたところでは、請求額は一人当り数百万ドルに上るだろうということ。
ただ、ベイ・シティ・ローラーズだからこんな大きなニュースとして取り上げられたものの、アーティストにちゃんと印税が支払われていないケースなんて、日本でも日常茶飯事に起きていて珍しくもなんともない。そして、こうした印税の支払いをめぐるトラブルの原因は、すべてレコード会社やプロダクションにあるわけでもない。
最近インディーズ系のアーティストに接していて思うのだが、アーティスト側も印税の支払いに関する契約に対してあまりにも無防備すぎる。もう少し自分で勉強しておくか、あるいはレコード会社は決まっていなくても、事務所だけは信頼のおけるところを探して所属しておくべきだろう。
いずれにしても、当時少女だったファンの夢を壊すようなレコード会社の行為は、きちんと法で裁かれるべきだ。こんなことがまかり通っていては、音楽業界全体のためにもならないはずだから。
ところで、私がこのニュースを読んで一番ビックリしたのは、メンバーの現在の様子。ボーカルのマッコーエンだけはいまだに音楽活動を続けているらしいが、他の元メンバーは看護師や配管作業員になっているんだそうだ。
ファンではないものの、グッと胸に来るものがあった。
■ スポニチ
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