ピュアなSNS。SNSの本質
SNSの本質とはコミュニケーションにあります。イントラネットやB2Cサービスとマッシュアップされることで付加価値を生むとはいえ、SNSが存在する意義がコミュニケーションにあることは疑いようのない事実です。SNSを構成する①プロフィール情報②人間関係③コミュニテイ④日記の4つの基本機能も、すべては円滑なコミュニケーションを実現するために用意されているものだと言ってもいいでしょう。
実は、ブログとSNSの違いもここにあります。ブログには、SNSのようなコミュニケーションを促進するための機能が用意されていません。せいぜい、トラックバックを張ったりコメントを残すだけ。個人が情報を発信することができるという点において、ブログはCGM(コンシューマー・ジェネレイト・メディア)にはなりえても、ソーシャルメディアにはなることは不可能です。情報を発信することはできても、コミュニケーションすることができないからです。
ビジネスSNS導入の現場に身を置く人間として、SNSの本質がコミュニケーションにあるということを、今さらながらですが再認識しています。
理由は、イントラネットやB2Cサービスに組み込まれたマッシュアップ型SNSの導入が進む一方で、SNSの持つコミュニケーション機能だけに着目したピュアなSNSの導入がここに来て増えてきているからです。特に、社員が1,000名を超える規模の大企業では、ピュアなSNSに対するニーズの方が圧倒的に多い。
大企業の場合、組織の垂直化が進む一方で、横の組織間同士が上手くコミュニケーションできていないという弊害が生まれているようです。組織という一つのコミュニティが出来上がってしまったせいで、コミュニテイ(この場合は組織のことを言います)内では上手くコミュニケーションがとれていても、コミュニティ同士のコミュニケーションがとれなくなってしまっているという問題が浮き彫りになってきているのです。
つまり、会社という大きなコミュニティの中に、組織という小さなコミュニテイがたくさん存在し、その小さなコミュニティ同士が上手くコミュニケーションできていないという現象が生まれているわけです。そして、コミュニケーション活性化のためのブレイクスルーとしての役割が、ピュアなSNSに求められている。
コミュニケーションを活性化するためだけであれば、何もマッシュアップされたSNSである必要はありません。ピュアなSNSで十分です。むしろ、ピュアなSNSの方が向いていると考えることができます。
少し前までなら、コミュニケーションを活性化するために大企業が真っ先にとっていた行動といえば、組織変更・改革がお決まりのパターン。組織の関係を変えればコミュニケーションはよくなる、といった妄想に支配されていたのです。ところが、組織の関係を変えたからといって、コミュニケーションが活発化するはずがありません。
コミュニケーションを活発化させるためには、ちゃんとした仕掛けが必要です。そして、それがSNSです。ピュアなSNSに対する、大企業の期待は切実なものがあります。コミュニケーションが、経営の重要な課題になっていることの表れです。
コミュニテイ同士のコミュニケーションが、ソーシャルメディア創造のための第一歩なのかもしれません。
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中学氏の頃、「カーペンターズが好き」とは言えないような空気が漂っていたのを覚えています。ロックが最高の音楽だと信じていたあの頃、カーペンターズは軟弱な音楽だと思われていたからです。ロック=硬派。カーペンターズ=軟派。それが1970年代ロック少年のスタンダード。
そんな中学生の私が、仲間に隠れてこっそり聴いていたのがカーペンターズ。大好きでした!もちろん、『Now & Then』や『A Song for You』も好きでしたが、やっぱり『Close to You』。最近CMに使われたタイトル曲『Close to You』が有名ですが、私のお気に入りは1曲目の『We've Only Just Begun』。
音楽は、一瞬にしてあの時代に連れ戻してくれる魔法です。