入れ歯の修理をすることで、残っている歯の負担を減らして痛みを取り除きました。
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「部分入れ歯が壊れてから、急に奥歯が痛くなりまして...」
Jさん(70代男性)は痛みをこらえて顔をしかめていました。割れたのは小さな範囲です。でも場所が悪すぎました。噛み合わせに使う、もっとも大事な奥歯の部分だったからです。
よく噛む部分だからこそ噛む力に耐えられずに割れたと考えられます。入れ歯が壊れて今まであまり使っていなかった奥歯に負担がかかりすぎて痛くなったようです。
通常は入れ歯の修理と同時に痛めた歯の治療を考えるのですが大事なことはJさんの歯を守ることです。麻酔をかけて削ることはなるべく避けたい。
かといって入れ歯をそのまま復元しても噛み合わせの力には耐えられません。そこで補強の金属線を入れることにしました。この修理も1時間半ほどでできます。
「おっ、これならカチカチ噛んでも痛くありません」Jさんはにこやかな顔で帰られました。
歯を削らないように気をつけていても原因がわからないと無駄に歯を削ってしまいます。歯科医師として診断能力を磨くことを、これからも心がけていきます。
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