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社内のコミュニケーションに疑問を感じるすべての方へ【書評:インターナルコミュニケーション経営】

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もう数年前からグローバル化だとか、超高齢化社会だとか賑やかだったが、そろそろどこに行っても嫌というほど実感させられる時代になってきた。

地元のスーパーが老人ホームみたいになってるし、クラスに3人位はネイティブジャパニーズじゃない人もいたりしてすごいです。

そういったなか、経営におけるコミュニケーションをどのようにするか。

この課題にインターナルコミュニケーションを軸にした解決策を提示しているのが本書、「インターナルコミュニケーション経営」。

著者の一人でありオルタナティブブロガーでもある中村昭典さんにご提供いただきました。

この場を借りてお礼をいたします。

オルタナティブ・ブロガー 中村 昭典 プロフィール:中村昭典の気ままな数値解析:オルタナティブ・ブログ http://blogs.itmedia.co.jp/akinori/bprofile.html

本書で提示する課題はグローバル化による、社内コミュニケーションの変化であり、その解決方法として、インターナルコミュニケーションを紹介している。

文化背景の違う者同士がこれまで以上に数多く共存していくなかでのコミュニケーションのありかたを、実際の企業を例に提示していて、具体性の高い内容となっている。

コミュニケーションにおけるコンテンツを「知識」「態度」「行動」分類する、経営理念の可視化による意識の統一など、問題の解決が細分化されているので、どのような規模の企業でも、取り組み始める足がかりとして参考になるだろうと思う。

本書ではグローバル化による人材の多様化に重点を置いているが、この課題、社内の高齢化にもかなり参考になるように思う。

かつての上司は年上で部下は年下、年齢とともに役職が上がっていくといった画一的な組織構成は崩れ、ずいぶん前から言われている「年下の上司」「年上の部下」に関する悩みはこれからも大きくなるかも知れない。

年功序列の環境では人間関係を中心に作ればよかったが、これからはより能力や性格、その他の具体的な性質をベースにコミュニケーションを作っていく必要がありそうだ。

そのような複雑さを解消するためには、本書の示すコミュニケーションのフレームを活かすことが得策となるだろう。

ちなみに、フレームワークとか形式といったことを聞くとかなり機械的な印象を持つかも知れないが、本書で取り上げられている例にはかなり人間味あふれる手法などもある。

序章やあとがきからも、「コミュニケーションはあくまでも人間同士が交わすものである」という著者の意志が読み取れる。

特に中小企業のように、人間関係の影響が強くなりがちな組織でも、この内容であれば安心して参考にできるだろうと思う。

小さな会社には、広報やコミュニケーションの専任を置くことはできないことも多いだろうから、ここは一つ、頑張って経営者自身がこの「インターナルコミュニケーション経営」を学んでみてはどうだろうか。

僕自身は個人事業主なので、仕事の関係者とのコミュニケーションに活かせそうだし、なにより、家族のコミュニケーションに生かしていきたいと思う。

家族というか、主に妻なんだが。

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