仕事のやり方より大切なことを学ばせよう【事例で学ぶOJT】
湿気が多くて蒸し暑い季節になりましたね。
体は元気だけど髪の毛はひねくれて手を焼いてます、松井です。
この度、オルタナブロガーの田中淳子さん新著をいただきました。
いつもありがとうございます。
ということで久しぶりに書評的な感じでいってみましょう。
そもそもOJTって
僕の記憶を辿ると、それなりの回数転職していて、OJTもまあまあ受けてきました。
その内容は大抵の場合、業務の手順やルールといった内容を、同じ部門の先輩が教えてくれるというもの。
多くの人にとってOJTってそういうもんじゃないですか?
ただ、本書を読んでみたらOJTの印象が思っていたのとだいぶ違ったんですね。
正直、OJTの内容なんてマニュアルに起こせばそれで済むじゃんと思っていたのが、こりゃあ人伝にやらなければいかんなぁと、考えを改めるに至った次第。
何を教えるか
前述した通り、僕の経験ではマニュアルで事足りるような内容の教育しか受けてこなかったのですが、本書では社会人として生きていくために必要な心構えや仕事への取り組み方まで踏み込んでいます。
そしてなにより、OJTは全社で取り組むべきものであると著者はいうのです。
これから会社の戦力として役割を担ってもらわなければいけないのだから、当然といえば当然なのですが、なかなかそうなっていないのが現実。
そういったわけで全国のすべての管理職に携わる人に本書を読んでほしいと心から願うのです。
教える側の成長
本書を読んでいて印象的なのはOJT担当者にもともに学ぶことを促している点です。
「ともに学ぶ」「双方納得」などなど、知っていることを一方的に教えるのではなく、トレーナーもともに成長していくことの重要性が書かれています。
企業の状況もときとともに変わるし、新入社員の価値観も一人ひとり違うわけで、そうなると教える側には状況判断力、理解力などが求められます。
そのためには常に現在の状況を把握し、新しいことを学ばないと新人へのトレーニングの質も担保できないんですよね。
最後に
冒頭にも書いたとおり、これまで受けてきたOJTはたいていマニュアルに沿って業務の内容を教えられるものばかりでした。
しかし、本書を読むと「こんなOJTだったら受けたかった」と思わされました。
入社する側としても、常に成長している先輩と一緒に学びたいよなぁと。
そんなわけで、新人の育成に携わっている方だけでなく、OJTを受ける側の人にも読んでもらいたい一冊でした。
本書の内容を理解し、実践することで仕事への取り組みが一段レベルアップするのではないでしょうか。