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文学部出身のライターとして取材現場などで勝手に感じた文化の匂いをお届けしたい

IT紛争解決の新しいアプローチに期待したい

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このブログを書くのは本当に久しぶりです。すみません。中々足が(?)向かなくて。

先日、ITライターであるはずの私がIT紛争に巻き込まれました。ある企業のホームページの作成です。

ホームページといっても今はCMSを使って作るので、ある意味ではシステム開発と同じです。

私が担当したのは、ホームページ全体の企画とコンテンツのライティングで、デザインというか、ホームページの作成は専門の会社に依頼しました。

その会社がオープンソースのCMSでホームページを作り、内容的には先方の社長も喜んでくれたのですが、どういう訳か問い合わせのメールが送信できません。

何度もトライしたのですが、原因が分かりません。

システムのことなので、私は何もできませんでしたが、挙句のはてに、その会社が投げ出してしまいました。

そのCMSは自分が作ったものではないから、自分たちに責任はないと。

こんな無責任な話はないのですが、とにかく逃げられてしまいました。

でもお客さんにとっては自社のホームページですから、できませんではすみません。

結局、私は別の専門家に依頼して原因を探ってもらいました。

原因は制作した会社の単純な設定ミスでした。

調査と設定のし直しで、それなりの費用がかかったので、私はそれを制作した会社に請求するしかありません。

その会社の社長とは友達付き合いをしてきただけに、気が重い限りです。簡易裁判所の少額訴訟に頼るしかなさそうです。

そう思っていたら知り合いの社長から別件で連絡がありました。Javaに詳しい人を紹介してもらいたいと。

理由を聞くと、彼の会社が受託したJavaで書かれたシステムが動かないとのこと。

彼の会社は金融系のコンテンツの制作会社ですが、Javaで動くコンテンツのプログラミングをソフト会社に発注したところ、何ヶ月経っても動かない事態になり、クレームを受けているとのことです。

実はその会社はJavaには詳しくなかったそうです。

彼のトラブルと私のトラブルの根っこは同じです。

システムを開発するという意識のないまま、コンテンツを作っていたら、動かないものを掴まされたのです。

私たちももっとしっかりしないといけないとは思いますが、提供側があまりにも無責任です。

それではプロとは言えません。まだまだIT業界が未熟だということでしょうか。でもこうしたことは多いようです。

ITが様々な活動のインフラになった今、私たちのようなプログラミングできない人間もITに関わらざるを得ません。

先日、ITと法律を融合させて紛争解決にあたろうという法律事務所を取材しました。未熟な業界だからこそこういう専門家にもっと活躍して欲しいと思いました。

技術を知らないことにつけこんで荒稼ぎをすることが許されているようでは、合理主義を貪欲に取り込んで、急速に進化している中国やインドに差をつけられるばかりです。

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