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「仮想化」をキーワードに情報インフラの世界を考察します。

太陽を追いかけるシステム運用(Follow the Sun)

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最近のグローバル企業は、アジア、欧州・中東(EMEA)、北米の3箇所にシステム拠点を設けるところが増えています。理由は単純、 24時間システム運用をしたいから。

例えば、大連(中国)、バンガロール(インド)、ニューヨーク(米国)にシステムサポートセンターを配置するとしましょう。 大連のセンターで夕方まで働くと、ちょうどバンガロールの拠点は朝になるため、両拠点で仕事の引継ぎをすれば、 そのままバンガロールで日中時間帯にサービスを提供することができるんですね。さらに、バンガロールが夜になる頃、 ニューヨークは朝を迎えますから、ここでまた引継ぎをすれば、日中時間帯のリソースでサービス提供が可能です。そして、 大連に引き継いだ頃には24時間ぐるっと回るというわけです。

 【大連】→8h経過→【バンガロール】→8h経過→【米国】→8h経過→【大連】.....


金融の世界では、東京証券取引所→ロンドン証券取引所→ニューヨーク証券取引所と乗り継ぐことで24時間株式投資ができますけど、 それと同じですね。

このモデルは、フォローザサン(Follow the Sun)と呼ばれており、 「太陽の動きにあわせて、常に安定したサービスを提供しよう」という考えに基づいています。 近年のネットワークインフラの拡充とコスト低減を背景に、 同じ拠点で24時間運用を行うより安価で品質もそこそこなのが受けているのでしょうね。

ちなみに、知り合いでこのモデルを「キャッチザサン」と呼んでいる人がいましたけど、 キャッチしたら燃えちゃいますね。

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