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情報格差などがもたらす情報社会の問題について考える

震災で浮き彫りになった情報社会の課題

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今回の震災の爪痕が段々明らかになるにつれて、居ても立ってもいられない思いに駆られます。 さて、今回の震災では、情報社会の以下の2点の課題が浮き彫りになりました。 (1) 情報格差の拡大 (2) 情報インフラの脆弱性と対策不十分 (1)については、情報収集・情報発信の点で大きく差が見られました。 前者の情報収集については、  ・計画停電情報:実施時間、影響範囲、対象外地域などの情報  ・避難情報:支援、交通、食料、医薬品、通信、原発、疎開などの情報  ・安否情報:所在地、生存情報など などがあります。 情報を得ている人とそうでない人では、大きく差異が生じていました。 【情報を得ている人】  ・最短ルートで行動できる  ・必要なものを確保できる  ・自分や家族等の安全を確保できる 【情報を得ていない人】  ・ロスの多い行動をしている場合がある  ・必要なものを確保できない場合がある  ・場合によっては、リスクの高い状況に陥る  ・情報不足のため不安になる このような差異が生まれるのは、情報リテラシーの差だと思います。 今回は、特にTwitterが大きく活躍しました。 ここで、Twitterのメリット・デメリットについて整理してみます。 【メリット】  ・リアルタイムで生の情報が得られる。  ・きめ細かい情報が得られる。  ・現場の生の声を知る事ができる。 【デメリット】  ・ノイズ(デマなどの偽の情報など役に立たない情報)が含まれている場合がある。  ・情報量が多いため、負担が大きい場合がある。 今回の大震災では、メリットの面が大きく目立ったと思います。 ただ、デメリットを打ち消すためには、高い情報リテラシーを持っていないとできないと思います。 ★情報リテラシー(e-qords)

体験やメディアを通じて得られる大量の情報の中から必要なものを探し出し、課題に即して組み合わせたり加工したりして、意思決定したり結果を表現したりするための基礎的な知識や技能の集合である。

このため、情報リテラシーの有る人と無い人では、大きく情報格差が生じる結果になりました。 情報格差が生じる大きな原因は、情報リテラシーの有無の差であると考えています。 一番のネックなのは、情報格差があることに気がついていない人が多いところにあると考えています。 どのぐらいの情報が流れているのか、正しい情報は何なのかということを知らないと格差があることに 気がつかないのだと思いますが、そもそも、そういうことは、情報リテラシーがないと気付かないので、 情報格差と情報リテラシーの問題は一心同体であると考えています。 (2)については、以下にあるように、音声で情報を得ることができない人が、震災に遭って、 情報インフラが回っていなかったため、大変な思いをして帰宅したレポートが有ります。 保健婦や手話のできる方の支援があったのですが、それだけだと不便な状況で、 自力で情報収集しようとしたが、圏外が多くて、できなかったということです。 ★【重要】東北関東大震災を体験してのろう者の思い(避難所からのレポート) 今後は、以下の対応が必要になってくると考えています。  ・携帯が使用不可になった時に、代替手段を迅速に提供する  ・被災者に使用可能な通信手段・場所の伝達を徹底する 有事の時は、携帯(というよりスマフォン)の代替手段としてのWi-Fi環境を どこで使えるようになるかという情報が上手く伝わっていなかったというのが、 今回のろう者の体験で強く感じました。

Comment(4)

コメント

sipadan2003

1) 都市部と過疎部とでは情報格差(リテラシー)が違う(過疎部ほど大きい)
2) 緊急ほど情報の流れが大きく、どこを見れば何が判るかが判らなくなる。また、安否確認を含む情報が拡散し、目的の情報を見つけるのが困難になる。
3) 任意のNPO(日本ろうあ連盟など)が対策を始めたのは3、4日後で早いとは言えないし、会員向けの情報がメインである。
4) 情報の取得方法に絶対的なものがなく、多様性が必要。電話、FAX以外にもWeb、メール、TwitterなどのICT技術が必要。

wiskij

団体の上層部が本質を理解しているかどうかによっても、情報の伝達に大きな影響が出るようです。

伊藤 芳浩

sipadan2003さん、コメントをどうもありがとうございます。
ご指摘の件、全くその通りだと思います。
今回色々な課題が浮き彫りになり、今後どのようにしていくかという点を話し合っていけたらと考えています。

伊藤 芳浩

wiskijさん、コメントをどうもありがとうございます。
確かに組織の方針や取り組み方に大きく影響を受けますね。
今回の震災をきっかけに色々と明るみになった事も多々あったのではないでしょうか。

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