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情報格差などがもたらす情報社会の問題について考える

震災地における情報弱者

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東北関東大地震の震災地の皆様がご無事であることをお祈り申しあげます。 震災地においては、行政や支援の方による津波や原発障害などの生命に関わる重要な情報伝達が行われていますが、 一部の情報弱者には情報が十分に伝わっていないのが現状です。 ここでの情報弱者とは、以下の2点になります。 (1) 音声によって情報を受け取る事ができない方(主にろう者/聴覚障がい者) (2) 物理的や施設的に情報を遮断されている方(何らかの事情で避難所に行けない方など) (1)については、非常時の伝達が音声によると事が大きいのが主な原因です。 非常時には、準備の関係で、TVには手話通訳や字幕がつかない事が多く、 情報弱者には情報が十分伝達できない事が多くあります。 こないだのNZ大震災の時は、政府の会見には全て手話通訳がつきましたが、 日本では当初は全くついていませんでした。 一部の放送に字幕や、手話関係の番組に手話がつくことは、有りましたが、 極めて重要な政府の会見には、手話通訳がついておらず、Twitterでは、 手話通訳をつけて欲しいという声があちこちで上がり、政府関係者の 働きかけも有って、3/13の会見からつくようになりました。 その時の関係Tweetをまとめたのが以下に有ります。 ★TVなどでの東北地震における手話通訳・字幕設置の要望 ★Twitterでの手話通訳設置の要望のハッシュタグ(#syuwa_yobo)検索 ★Twitterでの字幕設置要望のハッシュタグ(#jimaku)検索 阪神大震災の時はつかなかった手話通訳が今回はつくようになって、関係者からは歓喜の声があちこちでおきました。 #syuwa_yoboのハッシュタグを立ち上げた方の思いが以下のBlogにて綴られているのでご紹介します。 ★放送に手話を要望!する理由 また、(1)だけでなく、(2)の方にも十分な情報提供を行う必要性が高まっています。 スマートフォンなどの情報端末を提供する事で、情報格差を解消する事が可能になります。 この方向で支援する事を期待しています。 このように、情報弱者に情報提供の手段を用意する事を、情報保障と言う。 ★情報保障(Wikipedia)

情報保障(じょうほうほしょう)とは、身体的なハンディキャップにより情報を収集することができない者に対し、代替手段を用いて情報を提供すること。 情報保障とは、人間の「知る権利」を保障するもの。いつでも、誰も情報が伝わらない状況に陥る可能性がある。例えば、手話通訳は大切な情報保障の一つ。逆に手話中心のコミュニケーションの場においては、手話がわからない人に情報保障をする必要がある。ハンディキャップを持っている立場というのは流動的なので、障がい者に限らない。

なお、(1)については、以下のように被災地では、普段行われている情報保障を行うボランティアも 被災しているため、以下のように遠隔地からの支援を行う動きもある。 ★東北地方太平洋沖地震緊急遠隔手話通訳ネットワーク この遠隔手話通訳では、iPhoneやiPadなどの端末を活用しようと考えているそうです。 手話通訳や技術面での協力者が増えているのに、現地の設備が整っていないので、 利用者に届けられていないのが実情であるのを解消しようと、動き始めています。 Twitterでも#iphone_help_deafというハッシュタグでつぶやかれはじめています。 ★Twitterでの手話通訳設置の要望のハッシュタグ(#iphone_help_deaf)検索 Twitterのような情報リテラシーが高い方が使うツールを活用しムーブメントを起こして、 情報弱者を救済するという動きは、大変素晴らしいものだと思いました。 頑張ろう!日本! [3/20追記] ※その後、SoftBank社の孫社長が支援する事を表明しました。本当に嬉しいです。  孫さん、どうもありがとうございました。 ★SoftBankが東北関東大震災の情報弱者の救済のためiPhoneを貸与

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