情報格差は解消すべきか?(2)
前々回、「情報格差は解消すべきか?(1)」という記事を書いた。
前々回は、用語の使い方(オープン/クローズド)が不適切だったので、訂正する。状態が二分するという意味でのオープン/クローズドではなく、情報の入手のしやすさ(=情報アクセシビリティ)には、色々な段階があり、正しくは、情報アクセシビリティの度合いで言うべきでした。
- アクセシビリティ - 高:あらゆるメディア等に掲載しており、誰でも情報入手可能な状態
- アクセシビリティ - 中:メディアの一部に掲載、一部の人が知っている(情報非対称性が存在する)、高度なメディアリテラシーを要するなどで、一部の人が情報入手可能な状態
- アクセシビリティ - 低:企業秘密など、情報の流れがコントロールされており、入手に様々な制約が課されている状態
3の場合のような特殊なケースを除外すれば、2のケースは、共有財として共有されるよう、アクセシビリティには配慮すべきというのは、前回の主旨です。理由としては、前回も書いた通り、財産の総和が大きくなることにあると考えています。
もう1つの例として、オーケーストアは、「正直経営」というのを前面に押し出しており、顧客の共感と信頼感を生み出し、増収につながっていることがある。「正直経営」とは、例えば、野菜の値上げ情報など、顧客にとって役に立つ情報を包み隠さずお知らせすることにある。この神髄は、顧客の立場に立った経営である。普通であれば、このような企業にとって不利になるような情報は、なるべく出さないで売るのが通例だと思うが、敢えて情報を開放することで、成功している。
ここでも、顧客がベストな買い物ができることと、企業がファンを増やし増収につなげていることとの、Win-Win関係が構築できている。
ここでは、オーケーストアが、顧客と企業の間にある情報格差を解消すべく努力した結果、良い結果を生み出している。このような例からも、情報格差は解消すべきであることが言えると思う。
[後記]
「情報格差は解消すべきか?」は、前々回で完結するつもりでしたが、説明不足な点が有ったため、今回も同じテーマとしたので、タイトルを連番としました。本blogは、皆さんのコメントを通してインタラクティブに築いていきたいと思っているので、色々なコメントは大変有り難いので、今後も色々とコメントを頂けるとうれしいです。次回は、情報格差をどのように解消すべきかということを記事にする予定です。乞うご期待!!