『新しい時代を作るのは老人ではない!』(シャア、27歳の時の言葉)-Zガンダムより、備忘録として-
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とかく年長者というものは若者に口うるさいもので、自分も常に自戒することが多いものである。
この「口うるささ」「説教くささ」が始まったならばもう、紛れもなくオッサンである。
で、掲題の言葉は30代半ばから40代前半にとって思い入れ深い「ガンダム」、それも「Zガンダム」シリーズでの名セリフだ。
シャア・アズナブルことクワトロ・バジーナがZガンダムのパイロットである10代の少年カミーユ・ビダンに向けたものである。
カミーユ少年が窮地に陥る仲間たちを救うために、自らが犠牲になろうとするところを、シャアことクワトロ・バジーナが「カミーユ少年のような若い人間が死んで良いわけはない」と自分が犠牲になることを諭し、叱責する。
「新しい時代を作るのは老人ではない!」
と。アニメとは言え、27歳の青年が自分を老人と称してこう言うのである。
また、いまは幕末、明治維新といった時代の足跡に触れることがちょっとしたブームになっている。そのブームは政治の世界にも影響して「維新の会」なんて政党が出来るほどだ。
その幕末、明治維新で有名な先人達の多くは20代半ば頃に活躍し、維新を成し遂げた。そして多く命を落とした。
幕藩体制という社会システムの限界を打ち破ったのは20代の若者達で、年配者たちはそれをあざ笑っていたのだ。その様子は土佐藩主、山内容堂の維新後に記された語録にその思想の一端を垣間見ることが出来る。
現在であれば、20代の若者なんて小僧あつかいである。丁稚あつかいである。彼らが世界を変えるような行動をしようとしたらきっとオトナ達は色んなことを言って批判するんだろうなぁ。
自分も間違いなく、したり顔で文句を言っていそうな気がする。
若い世代の教育を!育成を!なんていろんなところで言われているけれど、プロフェッショナルな方は別にして、オッサンは若者にもっと謙虚に、そして何かを犠牲にする位の気概を持って接するべきだと思うのだ。
今年36歳になる自分なんかは、間違いなくそんなオッサンのひとりだ。若い人の為に命とは言わないまでも、自分は何を犠牲に出来るだろうか?なんて。てへぺろ。
-備忘録として-
<了>
-正林 俊介-
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