【50歳超える「ロートル」なエンジニアがどんどん増えていくんだけどこれどうしたものか?】
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皆様こんにちは。鈴与シンワート株式会社の正林です。
※本稿は50代を超える方を否定するものではありません。予めご理解ください。
先に断りをいれながらも、批判を承知で乱暴な言い方をすれば「ロートル」なエンジニアの仕事をいかにして確保して、雇用を維持するか?ということが今回のテーマです。
いま、労働者の高年齢化が進んでいるのは事実としてあって、SI・システム開発業界においても50歳を超えるエンジニアが増えていくのはこれ現実としてある訳です。
それでこの対応「これどないしょ」と考えている次第です。
もちろんこれは、エンジニアだけの問題ではないし、ほかの業界にも、そして自分にだって当然言えることだと思うのだけれど、SI・システム開発業界においては人員構成としてのインパクトが大きいので敢えてエンジニアにスコープして話を進めます。
僕が危惧しているのは所謂「ラインに乗れないOVER50」のエンジニアのキャリア問題です。
ラインに乗って経営やマネジメントに辣腕を振るう方がいる一方で、全員がそういった役割を担うわけにもいかないわけです。
特にPGやSEを長く続けたエンジニアの方にとって、ドッグイヤーのようにめまぐるしいテクノロジーやアーキテクチャーの変化に対応するのは、若い人材と比べて大きなビハインドとなるでしょう。
また、顧客からしてみれば、システム構築を行うPJメンバーが
● 30代~40代が中心となって構成された体制
と
● 50代が半数を占める体制
とを比較すれば前者を希望するのが一般的な感覚ではないでしょうか。
そしてこのインパクトは「管理部門で新たなキャリア形成」などのレベルでない人数規模となることが事実としてあるのです。
当社のような500名規模程度の企業であっても数年もすれば、50代越えのエンジニアは100名近くなるので、経営的にもシリアスな問題なのです。
実際、いろいろな経営者の方や経営管理部門の方とお話をすると、どこもこのテーマについて頭を悩ませていました。ある経営者の方はすごく乱暴に「ローエンドな仕事をさせるような事業を立ち上げる」
とおっしゃったりしていました。
だけど、やはり今まで培ってきたエンジニアとしてのスキルやキャリアを鑑みれば、ジョブ・ルーチンをしたとしても
●ITに関係する仕事にこそやりがいを見出せる
のは当たり前であって、それに応えられるものを会社として用意できるようにしたいと考えるのです。
日本の企業は、社員を雇用すると企業が守るべき労働者の権利や規制は、欧米諸国に比べて非常に重い責任を負うシステムとなっています。
つい最近、労働派遣法改正の検討がニュースになりましたが、もし実現すれば雇用の流動がさらに阻害されることになります。これが意味するのはもちろん
● 労働者が守られる
ことにもなりますが、逆にキャリア転身をしにくい雰囲気が形成されていくことの裏返しでもあります。
つまり
● 会社が用意したキャリアと違う道を選びにくい
という空気感が生み出されるのでは、と考えるわけです。
人材の流動こそが新しいビジネスチャンスを生み出すひとつのファクターです。僕は経済活動のプライムは政治ではなく企業がとるべきだと日頃から考えている訳ですが、それでも政治によってひとつ重たい枷を負わされた、という弱音を吐きたくなるような現実。
だから、こういった問題の対応を、個別の企業で考えなければならないことにもなる訳です。
皆さん一緒に、この問題についてどうしたら良いかまじめに考えていきませんか?
<了>
-正林 俊介-
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