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最近チャットツールが注目されています。話題に応じて複数の部屋をすぐに設定して社内や社外の人と適切なコミュニケーションを構築できるほか、タスク管理、大容量ファイルのやりとり、そして電話映話会議ができるタイプもあります。そんなツールを開発している会社での、チャットでワークする日々を皆様にご紹介します。

2013最新リノベーション事情(2)現代のライフスタイルに合わせ住宅を甦らせる

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リノベーションの生態ピラミッド

番組「カンブリア宮殿」は、"平成カンブリア紀の経済人"を迎える大人のためのトーク・ライブ・ショーだ。未来の進化を担って、多種多様な人物が次々と誕生している、とは番組説明の受け売りだが、多種多様な生命の種が誕生して進化の道を探ったカンブリア紀のごとく、「リノベーション」は一言では言い表せないほど、多種多様な分野に適応して放散しつつある。

それはそもそも、マンションの部屋の中の大改造から始まった。単に住まいを改造するだけなら、増築とか改築とか、あるいは大規模リフォームなどと言われた。そこから、ただのリフォームではない、「リノベーション」のコンセプトが芽を出し、成長が始まった。

コンセプトとは、現代のライフスタイルに合わせて中古住宅を甦らせる、ということだ。すでに大量の空き家がこの国には存在する。家は、余ってあふれているのだ。だが無駄に余っている。なぜなら住むべき国民の生活スタイルが変容しているのに、当時の国民の生活スタイルに最適に設計されたであろう家は、勝手には変われないからだ。

このコンセプトが「リノベーション」と他を区別するポイントだ。耐震リフォーム、バリアフリーリフォーム、エコ住宅、オール電化など、さまざまなコンセプトが登場し百花繚乱している住宅・不動産業界だが、リノベーションのコンセプトは、それらをすべて包含する上位概念のように思える。リノベーションのほうが食物連鎖の上位にいるようなものだ。

自分はこういう生活がしたい、だからこういう住まいに住みたい、こういう住まいはこういった間取りや設備で構成される、人の希望はそのようにブレイクダウンされるべきなのだ。


リノベーションの適応放散

リノベーションに近くて異なる「種」もこれまでいくつか誕生してきた。

オフィスビルを「コンバージョン」してマンションにするなどは、直接の先祖ではないが、建築物を再生する点で、似た進化を歩んだかもしれない早い時期に現れた別種と言える。これはそもそも住居用の法令法規を考えないで設計されたオフィスビルからの変更は相当な無理があり、絶滅はしていないが広がっていない状態だ。

最近急激な適応放散が始まりブレイクした「賃貸リノベーション」だが、この分野には「ゲストハウス」という種が昔から存在した。主には長期滞在の外国人向けの住宅だが、この住まい方を日本人が再発見して「シェアハウス」が誕生し、賃貸物件を「リノベーション」する際の1つの潮流となってきている(詳しくはこちらの専門サイトで)。

ハードウェアの変更だけでなく、貸しかた、借り方をも「リノベーション」することが、大変革が始まりつつある現代のライフスタイルに住まいを合わせて甦らせることになるわけだ。

また、1棟丸ごとリノベーションして中古マンションを再分譲するタイプのリノベーションも早い時期からあるが、これに近くて古い種が「コーポラティブ」だろう。コーポラティブは、分譲マンションを購入する住人達が事前に仲間となり、希望するマンションを考え設計に生かし、実際に建ててもらって住み始める。

コーポラティブの経験を踏まえて登場したリノベーション会社は、住人任せにするのではなくある程度裏方としてプロデュースして、より巧妙にコミュニティを維持しているケースもある。

そして今、新たなフロンティアとして出てきているのが一戸建て。そもそもはハウスメーカーが10年後などに間取り変更できるよう設計したりするといったことが以前から行われてきた。マンションとは違い単体で施工状態を検査したり場合によっては耐震補強する必要性もあったりするので、手掛ける企業が少なかった。とはいえそもそもは、最も自由の利く住まいが一戸建てだ。一戸建てに住む理由から、リノベーションしていってもらいたいと思う。

次回はさらに突如としてリノベーション生物圏が広がった話をしたい。

・最新のリノベーショントレンドを一度に体験できる「HOME'S中古を買ってリノベーション」パビリオンを、朝日住まいづくりフェア2013に出展します。
事前に無料招待券を申し込みいただくと、リノベーション雑誌を先着順で進呈!
・場所:東京ビッグサイト 2013年5月24日(金)~26日(日)



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